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転ばぬ先の栄養学

【Vol.35】「カルシウムと健康について」その8 女性にとって、カルシウムは必要不可欠の栄養素である

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 女性は生理的に妊娠、授乳という大切な役目があります。また、妊娠、授乳を通じて子供にカルシウムを供給しなければなりません。このときに、母親である母体が十分なカルシウムを摂っていなければ、子供に供給するカルシウムは、自らの骨から取り出されて利用されてしまいます。そうなれば、自分自身の骨や歯が弱くなるばかりか、後々に、カルシウム不足による様々な体への弊害が出てくることになってしまいます。成人の1日あたりのカルシウムの所要量は600mgとなっていますが、妊娠や授乳期間の女性は、その2倍近くにあたる1000mg~1200mgを目標に摂っていく必要があります。

 また、閉経を迎えた女性も、末永い若さを保つには、それまで骨から過剰に骨から溶け出すのを防ぐ働きをしていてくれていた女性ホルモン・エストロゲンの分泌が激減しますので、積極的に多めにカルシウムを摂っていくように心がけなければなりません。この女性ホルモンの1つ、卵胞ホルモンであるエストロゲンは、子宮の発育、乳腺の発育、月経の発来など、また受胎に備えてできるだけカルシウムを体内に蓄積しようとする働きをもしているのですが、閉経とともにこの女性ホルモン、エストロゲンの分泌が減少することによって、女性は骨から過剰に溶け出すカルシウムを抑える働きが急激に弱まっていってしまいます。

 このように女性と男性を生理的な役割で比較してみたとき、女性のほうがはるかにカルシウム不足に陥る危険性が大きいといえます。骨粗鬆症の患者の、4人のうち3人までが女性であるといわれることからも、そのことを如実に物語っています。女性は若いときから積極的にカルシウムを摂る習慣をつけ、妊娠や授乳期、閉経後に歯の弱化や腰痛、膝関節痛、座骨神経痛などで困らないように常々からカルシウム不足に備えておくことが大切です。これこそ正に「転ばぬ先の栄養素」ではないでしょうか。

山口清道

山口清道氏
日本予防医学研究会理事、フルボ酸・腐食性物質機能研究会会長。大手企業や新聞社、薬剤師会、教育委員会その他の各団体が主催する講演会で講師を務め、『食品破壊の実態』『カルシウム不足の脅威』などをテーマとする講演回数は1000回を越える。
現在は講演活動を休止し、食品科学研究所・BAOBAB代表、株式会社バオバブ代表取締役として、イメージ商品が氾濫する現代における、ほんもの食品の研究開発に取り組む。

- 転ばぬ先の栄養学 - 2010年7月発刊 Vol.35

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