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こまごめラオス滞在記

駒崎 奉子

ラオス・ビエンチャン在住3年。大学卒業後、日本での社会人経験を経てラオスへ渡り、日本語教師をつとめる。現在は日本人学校で教える傍ら、ラオス語翻訳や文筆活動も積極的に手がけている。
「こまごめ」は大学時代に名字からつけられたあだ名。

【Vol.28】第二回ラオスの食(1)日本人がはまる麺

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 海外旅行へ行くと決めたとき、まず調べることはどんなことですか。歴史的な建造物や自然景観、または設備の整ったホテル…私なら、まず食べ物。東南アジアの食の醍醐味のひとつは、道端に展開する屋台でしょう。町や人の雰囲気を肌で感じるには最適の場所と言えます。もちろんラオスにも地元の人が足繁く通う店があり、仕事前の一杯を求める人、または晩ご飯代わりに帰宅前に立ち寄る人でごった返すこともあります。おすすめなのはつるっと簡単に食べられる麺料理。タイと言えば小麦麺のバミー、ベトナムと言えば米麺のフォー、と有名な麺がありますが、ここラオスにもそれらとは異なるオリジナルの麺があります。それが今回紹介するカオピヤックです。

 ラオス語で「カオ」は「米」、「ピヤック」は「濡れている」を意味します。正確にはカオピヤックというと二種類存在し、「カオピヤックカオ」と「カオピヤックセン」といいます。前者はいわゆる「お粥」で、近隣国のものとたいして変わらないのですが、ここで紹介するのは後者の方。米の麺というところはベトナムのフォーに似ているし、実際それのラオス版である「フー」という麺が存在しますが、カオピヤックの違うところは、その原料にうるち米に加えて、ラオス人の主食であるもち米、そして片栗粉が使われている点です。麺自体に弾力があって、その食感は日本のうどんに似ています。弾力があるとか粘りけがある食べ物を好む日本人なら、誰でも「うまい!」とうなること間違いなしなのです。

 スープは鶏ガラまたは豚骨、具材はねぎやパクチーなどの香り野菜、揚げ玉葱、豚肉か鶏肉、豚の血を固めたゼリーなどがもれなく入っていて、テーブルの上には唐辛子オイル、胡椒、しょうが汁、醤油、ナンプラー(魚醤)に、酢または刻まれたレモン。そしてこんもり盛られたもやしのボールと、揚げパン。これらを各自のお好みで入れて自分風に味付け。日本でやったら、作った人に睨まれそうだけど、東南アジアでは当たり前のスタイルです。

 屋台で観察するとわかりますが、ラオス人は濃い味が大好き。備え付けの調味料はすべて使って(しかも目分量で、ボトルからそのままどんぶりに入れます)、最後には唐辛子オイルでスープが真っ赤っか。それをふうふういいながら「セープ!(おいしい!)」と食べています。当初はそれを横目に半信半疑だった私も、今ではその真っ赤なスープの仲間入りを果たしてしまいました。常夏の国ですから、体がそれだけエネルギーを求めているのでしょうか。もはや、辛くなければおいしくないと思うようになってしまった私は、日本へ帰ったら奇異な目で見られるのかもしれません…。

 カオピヤック屋は朝だろうが夜だろうが所構わず営業しています。「ラオスのファストフード」と言えるくらい、日々多忙化するビエンチャン人の生活には切っては切れないものといえます。ラオスの風を感じる一杯、あなたもいかがですか?特に二日酔いの日には最適(笑)。レモンをたっぷり搾っていただいてください。

駒崎 奉子

駒崎 奉子氏
ラオス・ビエンチャン在住3年。大学卒業後、日本での社会人経験を経てラオスへ渡り、日本語教師をつとめる。現在は日本人学校で教える傍ら、ラオス語翻訳や文筆活動も積極的に手がけている。
「こまごめ」は大学時代に名字からつけられたあだ名。

- こまごめラオス滞在記 - 2009年12月発刊 Vol.28

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