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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

【Vol.14】残虐兵器を捨て去って、子どもらの未来を作りたい

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01ga_13_2.jpg  『クラスター爆弾』をご存じでしょうか。その残虐性は想像するだけでも恐ろしくなるものですが、私たちの国も所有している兵器です。

一般的にクラスター爆弾は、コンテナと呼ばれる親爆弾の中に、数百個の子爆弾が入っています。さらに子爆弾の中には人を殺傷しやすい形をした鉄片が入っているのです。この鉄片が、すさまじい勢いで人間や家畜の体に刺さり込んだり、民家を破壊したりする兵器です。普通の爆弾は、ピンポイントで軍事施設などを破壊することを目的とするものですが、クラスター爆弾が残虐と考えられる理由の一つが、この爆弾のターゲットは「人」や「民家」であることです。一般の兵器が「点」を攻撃するのにくらべ、クラスター爆弾が各国の軍隊で採用された理由が「面」を制圧できるからと言われます。海岸線が長い島国の日本が所有している理由も、この「面」を広く制圧する力があるからだと考えられます。

クラスター爆弾は、同時に「第二の地雷」とも呼ばれます。従来の対人地雷は、人をターゲットにした残虐な兵器と解釈され、世界各国の努力によってすでに全面禁止となっています。過去に設置された地雷をすべて排除するには数百年かかるとはいえ、増えることはありません。私たちも微力ながら地雷除去に資金提供を続けることで、地雷を減らすことに荷担できます。しかし、クラスター爆弾は戦争が終わったあとも不発弾として残留した場合、地雷と同様に何の罪もない人を殺傷し続ける恐ろしい兵器で、今も戦争で使うことを想定して配備を進めている国もあります。ゆえに「残虐極まりない第二の地雷」として、平和を求める人たちからは地雷と同様、全面廃止の運動が起こってきました。

地雷もクラスター爆弾も、こういった対人の残虐な兵器は、貧しい地域の紛争に用いられます。クラスター爆弾の被災地域も、東南アジアや中東、アフリカなどの貧困にあえいでいるところばかりです。さらに、多くの場合に不発弾被害をうけるのは、物心のついていない子どもたちです。遊んでいるうちに、家事を手伝っているうちに踏みつけたり、「おもしろいものを見つけた」と触れた瞬間に、不発弾は人間の手足をもぎ取ったり、胴体に深手を負わせたり、殺してしまったりします。もう増えないであろう地雷の除去ですら、数百年かかる状態で、戦中、戦後を問わず子どもの未来を破壊し続ける兵器がまだ作られ、実戦配備されていることを是非知って頂きたいと思います。

私は、以前からこの残虐極まりない兵器の廃絶を祈っていました。今年に入って国際世論が動き出し、もしかしたら、クラスター爆弾限定禁止の可能性が出てきました。この素晴らしい動きに期待しているところに、耳に入ってきたのが『ラオスの学校建設予定地に埋まっているクラスター爆弾を除去し、学校を建てる』という計画でした。ベトナム戦争で大量に撒かれたこの爆弾が隣国ラオスの地にも残っていて、貧困も加わって子どもたちの未来を狭めています。この計画に、弊社は全面協力することを決断しました。

恐ろしい不発弾を早急に取り去って、子どもたちの未来を育む学校を建設する-平和のシンボルとなるこの計画が、国際世論をさらにクラスター爆弾禁止に向かわせることを強く期待しています。

ラオス クラスター爆弾除去 および学校建設プロジェクト

朝な夕なに自然と共に生き、私たちと同じくまじめに働き、そして怯えることなく人生を平和に、そして心豊かに生きたいと念じる、かの国の人とともに、このプロジェクトは産み出されました。

ラオス支援活動を見てみる>>

【Vol.14】残虐兵器を捨て去って、子どもらの未来を作りたい

- 中川信男の多事争論 - 2008年10月発刊 Vol.14

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