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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

【Vol.89】創立十五周年に寄せて

投稿日:

プレマ株式会社は、本年二月十一日、創立から十五周年の節目を迎えることができました。これもひとえに、永年にわたり、またはこの間にお客様とご縁をいただいて、繋いでいただいたおかげです。改めて心より感謝申し上げます。またこれが未来へ向かって未完の通過点であり、「よりよく」を目指すための反省の機会と自らへの戒めとして捉えてまいります。

「なぜ」を大切にする

私がこの仕事のきっかけとなった、娘のアトピー性皮膚炎と向き合っていたのは、もう十八年も前のことになります。それ以前にも、二人の肉親の単身在宅介護の経験があったことも、病気治しには別の方法があるという発見の喜びと真剣さを深くさせたものでした。当時は、まさかこのような仕事をすることになるとは全く考えもせず、野に出ては草を摘み、台所を薬箱として試行錯誤する毎日でした。誰かにお伝えするということも考えませんでしたので、体系的に学んだわけでもなく、当時手に入る限りの書物を取り寄せて、読んでは実践し、また読むという繰り返しでした。おそらく、多くのお客様にとっても同じような経験がおありかと思いますし、今もそのようにされているのかも知れません。当時はインターネットという便利なものは一般化しておらず、何かを買うにもそれなりの覚悟と時間をつかって遠方に向かったものです。その後の十八年間の変化はめまぐるしいほどで、今は必要なものは簡単に手に入り、情報もネットを検索すればたいていは得ることが出来る便利な時代になりました。手前味噌ではありますが、同業のなかで、便利と安心を提供できるようにとインターネット上で努力を始めたのは弊社が先駆けだと思っています。今も続いている2千円以上のご購入で、それなりに価値のある品を無料でプレゼントしている理由は「電車賃や、送料をお支払いいただいて、時間をつかってまでこれを手にしていただいているのだから、そのご負担分をカバーできるような何かをご用意したい」という気持ちから始めたものです。売上だけを考えるのであれば、なにも2千円から無料、ということにしなくてもいいわけですが、私がこのオファーを考えたきっかけがこのようなものでしたから、今も変わらず続けています。形式的なことなので、趣旨を伝える努力をしませんと、新しいスタッフは深く考えることもなく、漫然と「以前から決まっていたことだから」くらいしか考えないことでしょう。注文すれば数日で届くというのも、当時は非常に珍しいことでした。どこかのお店で何かを発注したら、取り寄せで二週間後、というのは普通だった時代です。今はもっと便利に早くなっていますが、早いことは価値であるという理解は一般的になったのです。情報をお届けすることは、残念ながら物販業者には法律の規制があって、お知らせできることは限られていますが、それでも可能な限り、分かりうることをお伝えしようという意志は持ち続けています。十五年も経てば、当たり前になってしまったことにもひとつひとつに理由があり、そこに努力するだけの価値があります。当時と大きく違うのは、私と数人でやっているのではなく、今は百人近い人が弊社の仕事にかかわり、もっと大きく言えば、作り手さん、流通に関与される方、宅配のドライバーまで入れると、何万人というレベルにまで広がってきます。そこで必要なのは「なぜ、そうなのか」ということをあらゆる次元で伝える努力をすることが、私の今後の大きな努めになってくると考えています。「なぜ」という問いは、品やサービスの信頼性だけにとどまらず、関与する人の生き方にまで影響を及ぼしているからです。

「あたなが大切に思う人を」

私たちの究極的な存在の目的と将来像は、本紙題字下にある、『あなたが大切に思う人を、あなたが大切に出来るようにお手伝いしたい。それが、どこかの誰かに、そして無限の未来に、きっと繋がっていく…』です。それぞれの困難と幸福を生きるのは、紛れもなくその人自身です。他の第三者が、それを代わりに生きることはできませんが、お手伝いすること、見守ること、寄り添うことはできるはずです。何ができるわけではないけれど、出来る何かを、そして想い合うことは忘れないようにしようと考えてきました。やさしさの失われつつある時代だからこそ、この目的を持ち続ける価値が、未来に繋がっていくと信じています。早く、便利に、の影で失われるものは、実は慮る(おもんばかる)気持ちなのではないでしょうか。私たちのまわりには、多くの苦難、多くの悲観、多くの悲しみかもしれませんし、ときには喜びでもあることでしょう。作る人、届ける人、それを使う人のすべての層で思いは渦巻き、そして世界を作り出しています。思いは世界を造り、また世界は思いを創ります。単なる祈りは空虚に過ぎないかもしれませんが、最も遠くに届き、そして永続的なものです。それにふさわしく、嘘がない、厳しさとやさしさのある関係を、ご縁のある皆さまと繋いでまいりたく思っています。どうぞ、これからもプレマ株式会社に終わりのないご縁を頂けますよう、心よりお願いをして、十五周年のご挨拶とさせていただきます。

- 中川信男の多事争論 - 2015年2月発刊 Vol.89

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