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オディの農業日記

羽鹿 秀仁 (はじかひでひと)

サラリーマン、経営コンサルタント、青年海外協力隊の隊員として中米のニカラグア、パナマで5年間活動後、ネットワーク『地球村』というNPO団体のスタッフとしてアフガニスタン支援に3年関わり、2006年から三重県名張市赤目で農薬を使わない農業を始める。

【Vol.34】オディの農業日記 第27回

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【自然とともに生きる】
 皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

 5月中旬からいよいよ田植えが始まりました。

 4月は雨が多く、寒暖の差も激しく、例年とはだいぶ違った気候になりました。今年のお米の出来はどうなるのでしょうか?

 今、少し気になることがあります。

 4月14日にアイスランドで火山が噴火、その影響で飛行機が飛ばなくなって経済に大きな影響が出ましたが、これからの気候変動も心配です。1783年には、今回噴火した火山の近くにあるラカギガル火山が大噴火、その影響で数年にわたり北半球の平均気温が2度下がったそうです。日本でも天明の大飢饉と呼ばれる飢饉が発生し、数十万人が餓死しました。もちろんヨーロッパでも不作が続き、1789年のフランス革命を初めとする大変動をもたらしました。今回の噴火は1783年の噴火よりは規模は小さいようですが、これからの火山の活動には注意が必要です。

 火山の噴火のすぐ後、4月20日にはメキシコ湾で原油の掘削設備が爆破・炎上。今も原油の流出が続いているようです。流出した原油が海の生態系に大きな被害を与えると同時に、原油に覆われた海面からの水分の蒸発が止まり、各地の気候にも様々な影響が出てきそうです。

 二つの事件は日本から遠く離れた場所で起こっていますが、もしかしたら天明の大飢饉のように日本にも大きな影響を与えるかもしれません。
とはいえ私たち農業をやっている者が気候の変動に対してできることはほとんどありません。長雨による日照不足や冷夏は大きな影響があります。自然の前では人間の力は非常に小さいことを思い知らされます。

 私の大好きな宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の詩の中に「ヒデリノトキハナミダヲナガシ」「サムサノナツニハオロオロアルキ」という一説があります。今よりも生産力・技術力・輸送力がなかった時代、天候不順による不作が即、飢えにつながる、そんな農民たちの不安な気持ちがとてもよく表されていると思います。

 でもだからこそ自然への畏怖の念を持ち、自然の恵みに感謝すること。そして自然の変動にはかなわないと分かっていても、少しでも元気な苗を育て、田んぼの水を調整して、自分たちにできることを精一杯やっていくことが農民たちの生き方だと思います。もしかしたらそれが自然とともに生きるということなのかもしれません。

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- オディの農業日記 - 2010年6月発刊 Vol.34

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