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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

新しくなる関係性

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先義後利

時代の移り変わりとともに、情報の変化も速くなってきています。そのなかで、変わっていくことと変わらないこととを判断していくことが、ますます重要になってきたように思います。個人のレベルでいうならば、変わるのは「行動」、変わらないのは「信念」といったところでしょうか。

孟子の言葉に「先義後利」とあります。目先のことにとらわれてしまい、筋を通すことを忘れてしまえば、後々に大きな代償を支払う結果となってしまう、という教えです。

私のところでは、開業以来一貫して、「本気で治りたくないのであれば、うちの治療院には来なくてもいいよ」ということを言い続けてきました。治療が必要という体調を崩した状態から、ご自身で生活習慣や姿勢を見直していきながら、治療からは卒業してほしいと考えています。病気をきっかけに、人に頼らずモノに依存しない自己を確立してほしいと願っています。

おかげさまで、講座などでお伝えさせていただく機会が増えました。最初は「患者」として出逢った人と「受講生」として再会し、いまでは人を癒す側の「仲間」となっていることもあります。信念を貫くことで人間関係さえ変わってくるのですね。

「動かない」か「動けない」か

変化のプロセスにおいては段階というものがあります。動き続けて体調を崩したのであれば動かないこと、徹底的に休むことも必要です。なまじっか少しばかり体調が上向くと動きたくなる。動けるときに自らの意志で「動かない」という選択ができないと「動けない」状態に戻ってしまう。少し元気になっては倒れることを繰り返してしまう。これでは先へは進めません。休むことなくして目覚めはありません。動き続けたまま覚醒しようと思えば、危険なドラッグにでもお世話にならない限りありえないのです。

健康に良いと広まっていることが自分にも良いとは限りません。自分は自分でしかなく、他の誰かにとって良いことでも自分にも当てはまるとは限らないのです。スポーツ選手の場合では、一流になれる人と二流以下で終わってしまう人の差はここにあるといっても過言ではありません。自分で判断できることが大切なのです。新しく生まれ変わりたければ、一旦はリセットすることも必要です。動きながら脱皮する生物はいません。一度は止まってから生まれ変わるのです。

勝ち負けを超える

人間関係において新しい関係性をつくりだすものに「ごめんなさい」があります。謝罪は負けを認めること、とばかりに自分の正当性を主張しあったところで、そこから何も生まれません。どんな理由があるにせよ、自分の言動によって人を傷つけたかもしれないときは謝ること。謝ることから、勝ち負けを超えた関係性が生れることもあると思います。

最悪なのは、自分は間違っていないということを相手に直接伝えることすらなく、陰で誰かに言うこと。未来にわたってわかりあえる機会を放棄してしまうことになるばかりでなく、他の誰かが新しい関係性をつくりだす機会すら奪ってしまうのです。さらに言えば現代の情報社会においては、そのことが伝わっていくスピードも速い。主張すればするほど胡散臭くなるし、やがては信用を失ってしまって自分の周りには誰もいなくなるということにもなりかねません。

なにか「おかしいな」と感じることがあれば、一旦、そこから離れたところから見つめてみてもいいかもしれません。物事を俯瞰し客観的に見るというのは、自然界では人間だけができる特権ともいえるでしょう。

人は誰でも間違うことがあります。その責任は自分が負わずして誰も代わりには背負ってはくれません。逆にいえば、自分で責任を負うからこそ生まれる信頼関係もあるでしょう。目先の利を手放し、自己の責任を果たす。それが、孤独から解放され、新しい人間関係をつくりだす鍵となるのかもしれませんね。

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圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー
西下 圭一(にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。
年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。
自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。
兵庫県明石市大久保町福田2-1-18サングリーン大久保1F
HP:
http://kei-shinkyu.com

- 鍼療室からの伝言 - 2017年2月発刊 Vol.113

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