累計122万件出荷!自然食品・自然療法・エコロジー・らくなちゅらる提案サイト

特集

インタビュー取材しました。

【Vol.101】家庭でできる温熱療法〜知れば知るほど深まる温熱の魅力〜セミナーレポート

投稿日:

2015年12月3日(木)六本木オフィスにて開催された三井温熱療法の体験セミナーにて、三井温熱療法師会の会長である永井先生にお話しいただいた内容より抜粋してご紹介します。

談:三井温熱療法師協会 会長 永井浩二氏 / 文:らくなちゅらる通信編集部

温めて、熱を入れる、体質改善

三井温熱療法の特徴は、ただ温めるのではなく、熱を入れる「注熱」。
家庭でできる、セルフケアやご家族へのケアのポイントを教えていただきました。

体の不調を見つける探知機

三井温熱療法は、三井兎女子(とめこ)先生という方が、温熱器を使って多くの人に効果が出たところから始まりました。先生は「病気は体の熱不足」とおしゃっています。体の内側の不調は皮膚に現れるという、指圧とか鍼灸の世界では体制内蔵反射っていう考え方があるんです。三井温熱では、熱という刺激を皮膚に与えることによって、体の内側に変化を出そうという形です。くまなく温めるのではなくて、足りないところに熱を入れる。「注熱」といいます。温熱器を当てると、熱不足の、悪いところは熱く感じます。熱を当て続けることによる物理的な温度とは違う、「アチチ」という感覚です。三井先生は「喝を入れる」という表現をしました。
 健康な状態では、交感神経と副交感神経は、素早くチェンジできます。ところが体に不調が起きると、交感神経には行くんだけども、リラックスができない。副交感神経には、アプローチしてもなかなか効果が出ません。そこで三井温熱では、逆の刺激、神経が驚くような刺激をします。ひとつの神経に強調された刺激は反動で逆に押し返すという働きがあるんです。びっくりした後に力が抜けるような、体に緊張を与えて逆に弛緩を呼ぶというようなやり方です。
 温熱器は、ただ温めるのではなく、探知機です。体の不調を伝える皮膚のサインを拾っていく。温熱器のコテの真ん中は、ピラミッド型になっています。これはポイントを見つけやすくするためです。皮膚が教えてくれるんですね。溜め込まない体というのをぜひ覚えてください。まず、冷えた体を温めて、骨格や筋肉の硬さを緩める。それでも緩まないところは熱で刺激します。毛糸やヒートテック系の素材は、熱を逃がさない代わりに熱が入りにくいので向いていません。

神経から温めて筋肉を緩める

熱を一番すぐ感じ取れるのが、背骨の神経です。背骨には脊髄神経が、その横には交感神経節が走っています。神経が変わると、違った温かさになります。神経の次に気持ち良いのは骨です。筋肉を緩めるには、筋肉がついている骨を温めた方が緩みやすいんです。部位を意識すると心地良さが変わります。温かさが広がると、皮膚が敏感に感じるのが分かると思います。
 基本は、背中をしっかり温めることです。背骨を中心として温めることで、脊髄神経や自律神経、そして筋肉を緩めて末梢の血行を良くします。肩甲骨が凝って後ろに動かない方は、胸が開かない、横隔膜が上下運動をしていないということで、呼吸が浅く、体が燃えにくい状態です。肩甲骨が動かなければ肩凝りは直りません。心配性な方、まじめなタイプの方は、胸の横、肋骨が硬くなります。また、自覚がないけれど凝っているのが胸で、小胸筋という筋肉があるんですけど、バックをずっと持っていたりとか、握ったまま作業をしたりすると凝ってきます。この筋肉を弛緩すると、肩胛骨の動きがよくなってきます。「病膏肓(やまいこうこう)に入る」という、病が重くて治らないことを意味する、中国の故事に由来する言葉があります。膏は横隔膜の上、肓は心臓の下です。ここに溜まりやすいということなんです。
 背中とあわせて温めたいのが、腹です。内臓のサインは腹に一番出やすいんですね。一番重要なポイントは、食べたものが胃から入って小腸に抜けていくときの通過点にある、十二指腸です。ここに胆管や膵管の出口があります。十二指腸はストレスに弱く、解毒したものが詰まってしまったり、膵液の流れが悪くなったりするのは、十二指腸が原因です。膵液が逆流すると急性膵炎になってしまいます。

体を温めることによる効果

冷え性には3つのパターンがあります。1つ目は、末端冷え性タイプ。手先が冷たい、自覚しやすい冷え性です。毛細血管は交感神経過敏で締まるので、弛緩のためには背中がポイントです。2つ目は、冷えのぼせタイプ。上半身は熱いけど腰から下は冷たい、上はほっそりしているのに、腰から急にお肉がついて足が太いという、女性に多い冷え性です。ポイントは背中の他に、お尻です。お尻の奥や股関節周りの筋肉が硬くなっています。さらに、仙骨を中心として骨盤の動きが悪くなっている。仙骨には左右4つずつ、全部で8つの穴があり、そこに神経が通っています。神経に熱が入ると、膝裏からかかとまでがぼわっと温かくなります。熱は神経を刺激できるんです。仙骨の中側には直腸があって、そのさらに中側に子宮、卵巣があり、女性にとって非常に重要な部位です。3つ目は、内蔵冷えタイプ。表面は温かくて、腹だけ冷えるという、一番自覚しづらい冷え性です。お腹の調子が悪いけど、冷え性だとは思わないという、男性に多いタイプです。これには、足、太ももの冷えがすごく影響しています。
 ヒートショックプロテイン(HSP)という、熱刺激によって皮膚から出るタンパク質があります。正常なタンパク質は集合体なんですけど、過度のストレスを受けるとそれがばらばらになっちゃうんですね。このときに、だめなタンパク質を捨てて、使えるものは修繕する、それがHSPです。HSPは、ストレスがかかった場合にも出るんですけど、ストレスが強すぎたり継続したりすると、細胞が周りも巻き込んで壊れてしまいます。ですから、予備加温といって、細胞がダメージを受ける前から温めることで、大きなストレスがかかっててもHSPがクッションになって細胞を守ってくれます。

温熱器を効果的に使うために

温熱器の70度をあてて体感している温度は40度です。熱いと感じる体感は43度。皮膚は熱いと感じたときに一時的な炎症を起こすんですね。冷めれば消えますが、当て続けると低温やけどになってしまいます。だから、脳が感知しないでやると危険ですし、寝たまま使わないようにしてください。
 効果的なのは、たまに1時間やるより、毎日15分でも続けることです。今日は背中で明日は胸、次の日はお腹というふうに、日替わりでも構いません。温める時間は状態によっても変えた方が良いです。寝る直前だと目が覚めてしまうので、自然に眠くなるには、寝る2、3時間前が良いと思います。逆に、冷え、凝りだったら、寝る1時間前とか。冬場は朝起きて30分ぐらい体を温めると動くのがすごく楽です。
 病的に固執して同じ部位だけやり続けるというのはやめた方が良い。頑張り過ぎている温熱は、いじめているだけで、きかないんです。今日やって、明日冷えていたらまた温めて、それを繰り返しながらだんだん改善していくと考えたら良いと思いますね。

三井式温熱治療器3はこちら>>

- 特集 - 2016年2月発刊 Vol.101

今月の記事

びんちょうたんコム

累計122万件出荷!自然食品、健康食品、スキンケア、エコロジー雑貨、健康雑貨などのほんもの商品を取りそろえております。

びんちょうたんコム 通販サイトへ