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マクロビオティック 基礎講座

「マクロビオティック」というと単なる料理方法と思いがち。でももっと深い意味があるんです。長年マクロビオティックに携わってきた弊社スタッフ岸江治次が、その本質について紹介します。

プレマ株式会社
お客様コンサルティングセクション

岸江 治次 (きしえ はるつぐ)

2013 年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

【Vol.83】マクロビオティック 基礎講座その4

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マクロビオティックでは、伝統的な製法でつくられた調味料を用います。みそ、塩、しょうゆ、油など、基本的な調味料の選び方などについて、弊社スタッフ岸江治次が解説いたします。
毎日口にするものは本当にいいものを選んで
 今回は、「調味料」はどのようなものを使ったらよいのかについてお伝えしたいと思います。マクロビオティックでは添加物を含まない、伝統的な製法でつくられた自然な調味料を使います。調味料は少量でも毎日口にするものなので、安心して口にできるものがいいですよね。
 まず、毎日のように使う調味料というと、日本の代表的な調味料、「みそ」が思い浮かびます。玄米とみそさえあれば、生きていけるといってもいいくらい、滋養があり、日本人の生活に欠かせないものです。みそは、大豆、塩、麹を混ぜ合わせてつくられますが、購入する際は、添加物のないものを選ぶことが大切です。
からだの中にある自然のリズム

 また、みその原料でもある「塩」は、人間が生きていくうえで、もっとも大事な調味料といえます。「塩」という字は「人が口にする血となる土」と書きます。塩も土もミネラルです。また、私たちの細胞も死ねば土に還りますが、土はもともと生きていたものから成っています。命はめぐっているのですね。
 実際に私たちが口にするのは、海水からつくられた塩が多いのですが、「海」という字は「人の母なる水」と書きます。これもまたその通りで、海の水とおかあさんの羊水の成分は似ています。
 ちょっと話がそれますが、海の波が寄せてかえすのは1分間に18回程度で、呼吸とだいたい同じリズムです。だから海の音を聞くと心が落ち着くのかもしれません。また、18の倍は36で、人の体温になります。36の倍は72ですが、これは脈を打つリズム(心拍数)です。72の倍は144で、血圧の数値になります。このように自然のリズムは私たちのからだのいたるところに流れています。このリズムを崩さないようすれば、健康でしあわせに生きられるということです。

健康のために、どんな塩を選ぶべきか

塩づくりの基本天日により海水の水分を、蒸発、除去する。

 塩の話に戻りますが、一番のおすすめの塩は、弊社プレマでも販売している「キパワーソルト」です。塩田でつくられた塩を竹に詰め、松の木や松脂を燃料にして焼いた「竹塩」を現代風にアレンジしたものです。中国4000年の歴史のある製法を応用してつくっており、エネルギーが高く、風味もすばらしいです。食べると元気が出てきます。
 また「海の精」もおすすめです。塩田によって伝統的な製法でつくられる塩は、海のさまざまな微量栄養素が含まれています。
 今でこそ自然の塩が広く流通するようになりましたが、日本では1970年代に法律で伝統的な塩田で塩をつくることができなくなりました。経済成長のために、イオン交換膜法という新しい技術によって、塩化ナトリウム(NaCl)99・5%以上の精製塩を大量生産することが奨励されました。その頃から、アトピーなどのアレルギー症状が増えはじめたともいわれています。
 法律が規制緩和され、塩の販売が自由化したのは平成になってからで、いまだにスーパーなどに並ぶ多くの塩は、イオン交換膜法でつくられたものです。自然塩の価格が高いのも、歴史的ななごりです。塩田規制の時代も伝統製法を伝え守ってきた会社、そのひとつが「海の精」ですが、そのおかげで今、おいしい塩を口にすることができます。塩は、その製法と歴史、本質を知れば、何を選べばいいか、わかると思います。

しょうゆは時間をかけてじっくり醸造されたものを

 あと、わたしたち日本人が毎日のように使う調味料といえば「しょうゆ」ですね。しょうゆは、大豆と塩と小麦を原料につくられています。使うなら、大豆をまるのまま(丸大豆)使い、昔ながらの製法で時間をかけてゆっくり醸造したしょうゆがおいしく、安心です。
 通常、しょうゆはどのくらいの期間でできるがご存知でしょうか。しょうゆは麹菌の発酵作用でつくられますが、天然醸造させると基本的には2年かかります。最初の1年で色を出し、もう1年でうまみを出します。麹菌は働きもので、夏、温度が高くなると一生懸命働きます。働きすぎるとさすがに疲れるので、夏が終わると少し休憩をし、そしてまた次の夏に働くのです。こうして夏を2回越すことで色よくおいしいしょうゆになっていきます。
 日本人は器用なもので、戦後の食料難のとき、しょうゆを安く、大量生産する方法を考えました。「速醸法」といいますが、温度管理で人工的に夏と冬の環境をつくりだし、製造期間を3ヶ月に短縮する方法です。原料には大豆から脂を取ったあとの大豆かす(脱脂大豆)を使いますが、仕込みやすく分解が早い、また、コストを抑えられるという利点があります。とくに戦後は石油が手に入りにくく、石油の代わりに大豆油がさまざまな用途で使われていたので、大豆かすが安く手に入ったのです。

ヘキサン抽出法の油に注意!

 次に油です。油の原料には、菜種、ごま、オリーブ、ココナッツ、フラックスシード、椿油などがあります。油は、今はノルマル・ヘキサン抽出法でつくられたものが多くでまわっていますが、ノルマル・ヘキサンとは、石油系の薬剤です。高温処理するために油がつくったそばから酸化してしまうので、添加物を入れて酸化を防止しています。
 一方、圧搾法は、植物から単純に絞り出す方法です。油は圧搾法のものを選んでいただきたいと思います。

1年で6キロもの添加物を食べている?!

塩でも、しょうゆでも、油でも、その歴史を見てみると、戦後は健康よりも効率や経済性が優先され、「とにかく食べることができればいい」という考え方でつくられていたということがわかります。そして、70年代以降はありとあらゆる食品に添加物が用いられるようになりました。
 マクロビオティックでは、添加物のない食品を用いることを基本としています。添加物もさまざまですが、最も健康のためによくないのは、石油から合成された添加物です。食品に入ってしまえば見た目にはわかりませんが、もともとは白い粉で、プラスティックを食べているようなものです。平均すると、日本人はこれを年間6キロ食べているといわれています。かつて添加物のセールスマンをしていた安倍司さんがその著書で添加物業界の裏側を伝えていますが、こうした情報も身を守るためには参考になります。
 添加物だけではなく、遺伝子組み換えの食品や農薬についても、国は大丈夫だといっていますが、その根拠はどこにもありません。「危険という根拠がないから安全だ」といっているようなものです。
 農薬も、もともとは第二次世界大戦のときあまった「毒ガス」を利用したといいます。「農薬」という言葉に置き換えれば少しやわらかくも聞こえますが、毒以外の何ものでもありません。
 その食品が、安全かどうかは一代ではわからないものです。やはり先祖代々食べ続け、健康に過ごしてこられた伝統的な食べ物が安心で本当においしい食べ物と言えるのではないでしょうか? 「モトが何だかわからないもの」は食べないにこしたことはないのです。

- マクロビオティック 基礎講座 - 2014年8月発刊 Vol.83

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