累計122万件出荷!自然食品・自然療法・エコロジー・らくなちゅらる提案サイト

特集

インタビュー取材しました。

【Vol.87】セミナーレポート今日からできる、自然なお手当て入門 第1回 陰陽の基礎とせきの手当て

投稿日:

2014年10月4日に開催したセミナーのご報告です。陰陽バランスの調整やお手当てなど、毎日の生活に今日から取り入れられる、お役立ち情報を紹介します。

知識よりも大切なこと

陰陽についてお話中。ホワイトボードに説明がぎっしり!

もともと長く編集の世界で働いていた吉度さんですが、オーガニック、マクロビオティックなどの世界に触れたのは、一人目のお子さんが生まれてから。それまでは忙しい業界で不摂生が続いていたといいます。ところが、生まれたお子さんが重度のアトピー。そこから生活が180度変わった吉度さん。会社を辞め、お子さんや自身の健康の回復を図ります。たまたま近所で自然食品店を営んでいたのが、マクロビオティックに精通している先生だったという幸運もあり、買い物ついでに何時間も話をするというのが日常、そんな中で家族や自身の健康を取り戻していきます。 何でもそうですが、まず基礎知識があって、そこに自分の感覚を載せていきます。知識はもちろん大切なのですが、それ以上に「自分の感覚」を大切にしてほしいと吉度さんはいいます。たとえば、普段食事を作る際、ほとんどの人はきっちり計量したりはしませんよね。経験や体調、気分、あるいは好み……それらに基づいてぴったりな味を決めているはずです。いわゆる、我が家の味です。ところがことマクロビオティックやお手当てとなると、知識だけを頑なに守ろうとする人が少なくありません。 感覚がなぜ大切かというと、昔良かったことが今も良いとは限らないからです。特に今は、3つの大きな要因があると、吉度さんはいいます。1つ目に、気候変動。異常気象の増加など、昔と今では気候が大きく違います。2つ目に、食生活の変化。昔と今、親世代と子ども世代、祖父母世代と孫世代では、食生活がまったく違っていますし、家庭毎にもばらつきがあります。3つ目に、有害物質。合成添加物、大気汚染物質、その他諸々……昔に比べ、現代では日常的に接する有害物質の種類や量が増加しています。こういった状況を考えると、知識を身につけた上で、自身や家族、環境を観察し、変化に合わせた判断をすることが欠かせません。そしてその基準となるのが「陰陽バランス」なのです。

陰陽のバランスを取るために

お手当てデモ中の吉度さん。あっという間に仕上がりました!

詳しくは吉度さんの講座や書籍などで学んでいただきたいのですが、陰陽というのは比較の世界なのだそうです。「陰」「陽」が単体で存在するのではなく、それは何かと比べて陰であり、別の何かと比べると陽であるということです。陰陽バランスが取れた真ん中の状態は「中庸(ちゅうよう)」と呼ばれます。陰と陽はどちらかが良い悪いというものではなく、両方が存在することで成り立っていて、そのバランスを取ることこそが必要です。 陰陽のバランスを取る方法のひとつが、食事です。食材にはそれぞれもともとの陰陽の性質がありますが、絶対的なものではなく、調理などによって変化するものです。その調理の方法には5つあり、「1 . 熱を加える、2 . 塩を加える、3. 干す、4. 圧力をかける、5. 時間をかける」。たとえば、大豆は強い陰性ですが、味噌は強い陽性になります。その過程では、2、4、5の方法が使われています。また、陰陽それぞれの食材を組み合わせてバランスを取ることもできます。強い陽性の動物性タンパクには陰性の野菜を合わせる、たとえば肉にタマネギ、魚に大根など、昔から食べられている組み合わせの多くは陰陽バランスの取れたものです。 マクロビオティックでは玄米食が推奨されます。玄米は中庸の食材です。ただ、中庸な人がそれを維持するためには良いのですが、陰陽どちらかに偏っている人は、ただ玄米を食べるだけでは不十分で、中庸にするための工夫が必要なのだそうです。玄米は、圧力鍋で炊くと陽性寄りに、土鍋で炊くと陰性寄りになります。また、雑穀を混ぜることで陰陽バランスを調整することもできます。小麦・丸麦・押し麦・はと麦は粒が大きくなるにつれ陰性が、そば・ひえ・たかきびは粒が小さくなるにつれ陽性が強まるそうです。 食事ではカバーしきれない部分には、お手当てが役立ちます。第一回目は、せきの手当て。せきにも、陰性と陽性があるそうです。今回の講座では試飲ということで、双方のお手当てを体験したのですが、参加者には陽性寄りの方が多いようでした。吉度さんいわく、休日に六本木に来るような人、都心で働くような人は陽性が多いとのこと(笑)。

 

知識を身につけた上で感覚を活かせると、「何となく調子が悪い」と思っていた「何となく」の原因が明確になり、適切な対処ができます。毎日のちょっとしたズレを調整できれば、大きく健康を崩すこともなくなります。ぜひ、一人でも多くの方にその術を身につけていただきたいと思います。

<らくなちゅらる通信編集部 河村>

 

オーガニックライフスタイル・ジャーナリスト マクロビオティックインストラクター 「おいしい日央里書店」店主
吉度日央里(よしどひをり)
1960 年、静岡県生まれ。青山学院大学卒業後、主婦と生活社に入社。長男の重症アレルギーを機に退社し、3 人の息子をマクロビオティックの食事で育て、体の不調は手当て法でケアしてきた。尾形妃樺怜氏、大森一慧氏に師事し、故大森英櫻氏、山村慎一郎氏、岡部賢二氏らにも学ぶ。『一慧の穀菜食BOOK・手当て法』(大森一慧著・大森英櫻監修)、『美人のレシピ』(山村慎一郎著・中島デコ料理)、『発酵道』(寺田啓佐著)など、数々のオーガニック本の編集を手がけ、マクロビオティック料理と手当て法講座も行っている。編著書に『カラダにやさしい自然の手当て法』(パルコ出版)、著書に『種まき大作戦』、『かんたん!部屋で野菜をつくる』(サンマーク出版)がある。
blog:http://ameblo.jp/huworisun/
WEB:http://e-oryza.com/hiwori/

 

- 特集 - 2014年12月発刊 Vol.87

今月の記事

びんちょうたんコム

累計122万件出荷!自然食品、健康食品、スキンケア、エコロジー雑貨、健康雑貨などのほんもの商品を取りそろえております。

びんちょうたんコム 通販サイトへ