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インタビュー取材しました。

【Vol.97】プレマシャンティお話し会 我が家のカレーを3 倍楽しむ方法は?

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2015 年8 月5 日、弊社六本木オフィスにて開催された
プレマシャンティお話し会より、開発チーム横山の話を一部抜粋。
シリーズに込められた想いと「我が家のカレーのもと」を使うコツをご紹介します。

化学調味料、酵母エキスを使わない、選択の理由
おかげさまで好評を頂いているプレマシャンティシリーズは、どのように生まれてたのか。プレマシャンティ以前の製品にもつながる、根本に立ち返ってみました。

私はプレマとは細く長く、顧客としてお付き合いをしていましたが、4年ぐらい前に、縁あって入社して商品開発に関わるようになりました。実は代表の中川との面接で、「いつまで他社がつくった食品だけを販売しているんですか?」って訊いたんです。輸入を始めたのは知っていましたが、オリジナルの商品はあまり売ってなかったんですよね。いつ自社オリジナル商品を始めるのかと待っていたので、せっかくの機会と思って聞いてみました。そのせいでしょうか、入社して1年くらい経った頃、プレマシャンティを立ち上げようと話を頂きました。 プレマシャンティに関して、よく「ベジタリアン対応ですか?」「マクロビオティック対応ですか?」「添加物不使用の商品ですよね?」「有機ですよね?」といった質問を受けます。立上げ当初から有機栽培や自然農法、伝統的な製造法でつくられたものを軸に据えたいと動いていますが、マクロビオティックやベジタリアンに関しては固執していません。ただ自分達が欲しいものが市場にないのであれば、それを作っていこうとは考えています。今はスーパーなどで買える商品は、全部同じなんですよね。パッケージは各社工夫がありますが、原材料表示を見たらあまり変わりませんし化学調味料が沢山。化学調味料不使用と書いてあっても、酵母エキスが代わりに入っています。日本はだし文化だから、どうしてもかつおなどの魚系のだしも使われています。自分自身はビーガン・マクロビオティックで生活していた時期もありますし、今でも動物性食品はあまり好んで口にしません。保存料や化学調味料などが入った食品は避けたいですが、出張が続くとそうも言っていられないのが現実で、商品を手にとっては「この商品にこれが入っていなければ嬉しいな」と考えるし、「ああ、こんな商品があったら嬉しいな」と思い続けてきました。だから同じような思いを共有できる人たちに向けて、こんな商品が普通に販売されていたら嬉しいというものを常に探して作ろうとしています。

また、これもよくいわれるのですが、プレマシャンティの商品は「価格が高い」です。最初は私も、なぜ高くなるのかが分からなかったんです。でも商品の作り手と話を重ねるうちに、保存料や酸味料、アミノ酸などの合成調味料というものが、食品を長期保管できるようにして、なおかつ大量に生産し続けても味を安定させているようだと知りました。味を安定させるには、ある程度味を濃くしておく必要もあるようです。化学合成添加物を使わずに、思うような商品を作ろうとすると、どうしても天然醸造のみそやしょう油を惜しげなく入れないといけないし、味の濃い野菜や海草、穀物を使わないと味が安定しないし、少量ずつ作らないとこれもまた味が安定しません。結局、原料の値段や製造の手間が商品の価格に跳ね返ってしまい、どうしても「高く」なってしまうんですよね。

「我が家のカレーのもと」は酵母エキスを使っていません。私個人の味覚かもしれませんが、酵母エキスの入った商品を食べると口の中にしつこく後味が残る感じがあって、この感じが嫌でした。だからこの嫌な感じを取り除けないかと考えました。ポイントは酵母エキスが良いか悪いかではありません。何を使うにしてもそれぞれに理由があります。ポイントは、「酵母エキス不使用の商品」という選択肢を広げたかったという点です。あとは台所にある原料だけを使って、自分の家で再現できるもので作りたいという思いです。

常識だと主張される物事は、実は常識ではないケースが多々あります。量販に乗るような商品を作るには、「酵母エキスは常識」といわれましたが、実際は使わなくても作れます。「我が家のカレーのもと」の開発は、まずメーカーさんに、既存の商品そのままでいいから、酵母エキスをとにかく1回抜いてくださいというお願いをして作ってもらうところから始まりました。けれど「酵母エキスを抜く」と納得頂くまでに、長い時間がかかりました。 そうやって出てきた1回目の試作は、カレーの味はするけれど、味のバランスがものすごく悪かったんです。酵母エキスを抜いただけの商品では、もちろんなくて、味の調整もして頂いたようでしたが、味にコクがないというか、酵母エキスというのがいかに旨味の塊かということがよく分かる味でした。けれども、気になっていた「嫌な後味」はありませんでした。やっぱりなーという感じでしたが、味をどうするかは頭が痛かったです。 今あるものから最小限の努力で何をどう変えたら商品にできるかということを試したいから、絶対販売するからと何度もお願いをして、配合表を出してもらいました。カレー粉の配合、果汁ペーストや野菜ペーストの種類、コクや旨味を置き換えるのに何ができるのかと話をしながら調整しました。カレールーをつくるために、私は巷にある商品を買い集めて、食べ比べて、味を比較しました。ひたすら毎日カレーを食べて、辛みやコク、甘さのバランスを点数評価して、どのカレーに近づけるかを、製造者と何度もやり取りをしながら一緒に考えました。 最終サンプルの試食は、製造工場に行きました。関係している方々と一緒に工場に行くと、製造の鍵になる方々がずらっと出てこられてお話をした後、公民館のようなところに案内されました。そこには3種のカレーが準備されていて、今まで頂いた意見をもとに試作を重ねたものだから、どれがいいか評価してくださいと。その日のために朝から煮込んで準備してくださっていたわけです。下手なことはいえません。味覚を試されているよなあ、どうしようかなあとも思いましたし、正直ピンチでした。結局、この日でも決まらなくて、最終の微調整をして頂いたものが今の商品なんですけれど、この時が製造者と真剣勝負をした瞬間だったなあと今でも思います。

我が家のカレーのもとを作って、一つだけ断言が出来るようになりました。やはり、酵母エキスは必要ありません。ただこの断言には前提があります。商品を完成させるのは「家庭の台所」であり、「食べるひと」であるという前提です。今まで加工食品は、それひとつで美味しく出来上がりますという商品が多かったですが、自分で食材を加えて料理するなら「100%完成品」でなくてもいいと考え方そのものを変えてしまえば、酵母エキスは不要になります。カレーは特に、日本の国民食といわれていて、インターネットでもカレーと検索すると、隠し味が沢山出てきます。チョコレートを入れたり、ワインを入れたり、ソースを入れたり、トマトを入れたりと、各家庭でいろいろなアレンジをされているのであれば、その工夫がひきたつ方が意外と面白いんじゃないかと考えたら、商品そのものの見え方がぐんと変わりますよね。 「我が家のカレーのもと」は、実は一口目はあまりおいしくありません。だけど、だいたいの食べ物って、一口食べておいしいって思っても、その後一皿食べきるのに、味に飽きちゃって嫌になることが多いですよね。最後まで食べ切って、おいしかったといえる食品って、最近なかなかないように思います。途中で飽きてしまう料理より、最後まで、おかわりもしたくなる料理の方が、作り手も嬉しくないですか? プレマシャンティをとおして、作り甲斐のある料理を作れる手助けをできたらと私たちも嬉しいです。

- 特集 - 2015年10月発刊 Vol.97

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