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隊長が行く!

【Vol.56】「プレマ基金」とは

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 東日本大震災の後、いま最も困っている人の役に立ちたいという想いでスタートした「プレマ基金」。多くの方々のご支援ご協力に支えられながら、小さな組織だからこその軽快なフットワークで被災地への支援を続けています。
 今回は、基金の活動の中心メンバーである弊社スタッフ末武にインタビュー。
日頃は現地で人々の声に耳を傾ける末武が、被災地支援を通じて何を思い、何に気づき、そして次に何を起こそうとしているのか…。大震災から一年が経過した今、皆さんと一緒に今一度、被災地支援について考えたいと思います。

ー基金の活動を通じて変化したことは?

 基金の役割は、被災地支援と現地の声を発信することです。
 以前から取材経験はあったものの、被災地ではいかに進めるのか、私なりに考えました。人々にカメラを向けて「今の気持ちは?」と体当たりするのか?誰かを介して詳細を詰めてから始めるのか? 台本を用意し、段取りも万端でやるのか…。何度かそんな風にもやってみましたが、どうもしっくりこない。「よそ行きの答え」しか返ってこないんです。現地に入って数日が経ち、どうすればもっと本音を語ってもらえるのかと考えていた矢先、コインランドリーで洗濯をしていたら、ひとりの男性が入ってきました。

 大きな余震の直後だったので、「お父さん、さっきの揺れすごかったね」と声をかけると、「3月11日はあんなもんじゃなかった」と返事が返ってきました。救援活動に来た人かと思っていましたが、被災された方だったんです。

 奥さんとお義母さんを津波で亡くされたそうで、その話は、すぐにカメラを向けられるものではありませんでした。奥さんは遺体で発見されましたが、流される直前に息子さんが電話で話していて、「水浸しなの、あらすごい!」というひと言が最後だったそうです。お父さんはしばらく避難所で過ごした後、関東のご親族の元に避難したそうですが、未だ行方不明のお義母さんを探すために福島に戻ってきたそうです。

 一時間くらいお父さんの話を聞き続けてから、「兄さんは?」と聞かれて、ようやく記録に残す機会が訪れました。カメラを回し始めてからも、さらにいろんな話をしてもらいました。誰かに紹介され、カメラ片手に挨拶をして「ではお話よろしくお願いします」といった取材だったとしたら、おそらく聞けなかった話ばかりです。「もはや生きる意味も見いだせないが、身内が残っているから死ぬに死ねない」と涙される姿には、私自身も思わず涙がこみ上げてきました。いろんな人に会って、いろんな話を聞いて、その一期一会を記録に残していくことが自分の役目なんだと気づかせてもらいました。

 その後たくさんの人たちと出会って話を聞いていく中で感じたのは、誰かに聞いてもらいたい気持ちを持っている人が結構いるのではないかということです。私がよそ者であるということも、ある意味よかったのかもしれません。同じ環境におかれている人たち同士では話題にできない話でも、「実はね」って漏らせるのかもしれません。月並みな表現ですが、相手の気持ちに寄り添いながら、この人になら話してみようかと思ってもらえそうな取材を続けています。

ー会話の中で、相手の方の心が少し解放されるのかもしれませんね。どうやら、「心のケア」は意気込んでするものではな「プレマ基金」とはく、またスペシャリストだけの役目でもなさそうですね。支援活動についてはいかがですか?

 現地の声をより広い視野で吟味し、必要性を見極めることも重要です。放射線対策として空気清浄機の要望があった際も、調べてみると効果は期待できず、メーカーも効果は保障できないという回答でした。そのためいったん見送った後、窓を閉め切って授業をしている小学校に対し、子どもたちの学習環境を改善する目的で支援しました。皆さんの善意をお預かりしていますから、支援内容の判断にも責任を持っています。

 大きな支援はできませんが、「今困っている人々に本当に必要な支援」をピンポイントで続けています。二本松市のNPO法人ゆうきの里さんは、基金が支援した二台のガイガーカウンターで毎日80ヶ所の田畑を測定していました。自分たちの足で立ち上がろうとする姿を垣間見て、すぐにベクレルモニターも支援しました。

 震災直後、2トンの桑の実を私たちが買い取ったところから復興への気運が高まったようです。その後のご活動はテレビでも報道され、今では弊社よりずっと大きな企業が支援をしていますが、皆さんに会うたび「プレマさんとお客さまのおかげ」と言われます。

ー私たちは「支援のあり方」をさらに磨き、それが被災地での「支援の受け入れ方」とうまく噛み合っていけば、支援の和はますます広がるでしょうね。末武さんの次のアクションは?

 急遽3月24日に京都で被災地支援シンポジウムを開催することになりました。福島の皆さんが、「次は私たちが挨拶に行くよ!」と言ってくださったんです。本誌が発行される頃には、会の成功を皆さんにご報告できていればと思います。そして、これからも福島を支える活動と同時に、被災地の人たちの生の声をどんどん発信していきます。

プレマ基金

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被災地支援シンポジウム「それでもなお、桜咲く」の詳細はこちら>>

- 隊長が行く! - 2012年5月発刊 Vol.56

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