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生産者さん紹介

プレマの商品を作ってくださっている生産者さんたちを紹介。 その魅力に迫ります

昔ながらの天然除虫菊の やさしい香りを伝えたいライオンケミカル株式会社 顧問 小髙清孝さん

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知る人ぞ知る、かえる印のナチュラルかとり線香。プレマの名を知らなくても、この商品を知っているという方もいらっしゃるほど。
他の店頭やテレビCMでよく見かける蚊取線香との大きな違いは天然素材100%ということ。
昔ながらのこの蚊取線香はどのようにして生まれたのか、その経緯や想いを教えていただきました。

ライオンケミカル株式会社顧問の小髙清孝さん(右)と、業務部の宮崎敦司さん(左)。

1800年初頭、ドイツの科学者が旧ユーゴスラビア、バルカン半島へ行った際、白い花の花弁の中に昆虫が死んでいるのを見つけました。
他の花では何も死んでいなかったことから、この花に殺虫効果があるのではないかと考えました。
それが除虫菊です。
科学者が分析すると、種の中に「ピレトリン」という殺虫成分が微量含まれていることがわかりました。
そこで除虫菊を栽培し粉末にすることで、ノミによく効く『のみとり粉』を発明しました。
それがアメリカやオーストラリアを経て日本に入ってきたのです。

弊社は明治18年に創業。
のみとり粉や蚊取線香の製造・販売をしてきました。
同年、和歌山県有田市で、除虫菊の花を栽培し始め、のみとり粉を生産・商品化しました。
最初は、みかん畑の木と木の間に除虫菊を植えて栽培していましたが、その後、平地で、お米との二毛作栽培として普及していきました。
当時は、その粉を火鉢に入れて使用していたのですが、ピレトリンは160度くらいまで上がると気散してしまうため、すぐに効力が消えてしまいます。
効率が悪いので、半練り状のものを乾燥させ、直径5㎜、長さ25㎝ほどの棒状の線香タイプのものを作りました。
燃焼時間は1本につき45分と短かったので、その後、渦巻き型の蚊取線香を思いつきます。
当時はすべて手作業でしたので、女性スタッフが座布団に座り、長さ120㎝ほどの半練り状態のものを2本ずつ手で均等に巻き、乾燥させて作っていたのです。
しかし、手巻きでは生産量が限られるため、弊社は蚊取線香自動製造機を開発。
これにより生産量は増加し、県内での栽培だけでは足りなくなり、西は瀬戸内海や九州へ、北は北海道まで除虫菊の生産地が広がりました。
ところが戦時中、食糧に切り替えさせられ、戦後少し復活したものの、食糧のほうが売れることから、栽培農家が減り、除虫菊の原料を調達することが難しくなっていきました。

昭和29年に住友化学株式会社が合成のピレトリンを開発し、合成の蚊取線香として販売したものが、現在普及している緑色の蚊取線香です。
合成のものは黒いのですが、除虫菊の葉をイメージして緑色に着色したものです。
合成のほうが作りやすくコスト削減になるため、ほとんどのメーカーが合成のピレトリンを使用しています。
弊社では変わらず天然の除虫菊の蚊取線香を作り、合成のものと併売していましたが、除虫菊の栽培減少により製造が難しくなり、昭和34年ごろにすべての蚊取線香を合成に切り替えました。
その後、リキッドタイプや常温で気散するタイプなどに進化していき、天然の除虫菊の蚊取線香の存在は薄れていきました。

初代の棒状の蚊取り線香(左)、手巻き時代の渦巻き型(右上)、自動製造機での渦巻き型(右下)

平成に入り中国がケニアから除虫菊の種を輸入して栽培を始めました。
プレマさんは、当時、中国のメーカーの除虫菊の蚊取線香を輸入しておられたようですが、除虫菊の蚊取線香の医薬部外品で製造許可も持っている弊社に、製造依頼してくださったのです。
そこで誕生したのが『かえる印のナチュラルかとり線香』です。
それに影響を受け、弊社の蚊取線香『菊精渦巻』の復刻版を作ることを決めました。
おそらくこの話が無ければ、除虫菊の蚊取線香は復活していなかったでしょう。

天然除虫菊の蚊取線香のファンが少しずつ増える一方、「色が違う」と感じる人もいるほど、緑色の蚊取線香が普及しています。
製造するメーカーも弊社の他に3社ほどしかありません。
当たり前を変えるのは難しいと思いますが、天然除虫菊の蚊取線香の香りや優しさを、これからもお伝えしていけたらと思います。
いつか除虫菊の畑が有田市に復活したらと願っています。

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昔ながらの天然除虫菊の やさしい香りを伝えたいライオンケミカル株式会社 顧問 小髙清孝さん

- 生産者さん紹介 - 2018年7月発刊 vol.130

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