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料理人がみる世界

一陽来復(いちようらいふく) 〜ともに育つ、暮らし方〜

投稿日: 2018年1月30日 更新日:

一陽来復とは、「冬が去り、春が来ること。悪いことばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること」(広辞苑 第五版)。易占いの古典「易経(えききょう)」に原点を持つ、太陽が再び暗闇から姿を現すさまを連想させる言葉です。
化学合成された農業資材が普及し、商品作物の大量生産・大量流通が可能となった時代を経て、その反動のように、作り手や食べる側の「健康」に配慮した農産物が重要視されるようになりました。
しかし、有機農業が認知されるようになってから30年以上経過した今でも、日本の有機農業の普及率は耕作面積の1パーセント以下だといわれます。
この数値を高いと考えるでしょうか、それとも低いと考えるでしょうか。
重要だと考えるでしょうか、それほど重要ではないと考えるでしょうか。

数字は、見るものの立場によっても、知識の量によっても、いかようにもその意味合いを変化させます。
化学合成資材に頼ることなく農作物を育てるという選択は、有機JA認証を取得するという選択肢には直結していません。残念ながら、認証を得るための費用や手間を考えると、割に合わないと判断される方も少なくはなく、高齢化する一方の農業従事者にとっては、手間以外の何物でもなかったのかもしれません。
他方、お互いをよく知る者同士が農産物を売買する分には、栽培方法や圃場の状況は一目瞭然であり、第三者の公的な保証を必要としなかったのかもしれません。
同様に、個々の消費者も作り手を知ることが出来れば、公的な認証に依存せず自身の目と判断による保証が可能となります。
有機認証の有無に関わらず、作物も圃場も、生産者も消費者も、その周囲に暮らす人々皆が、健康で暮らし続けられるような、その生命を全うできるような、食料生産のあり方を。
わが子のように育んだ食物を提供する生産者と、志を同じくする買い手がその恵みを受け取り日々の糧とする大きな輪をつくることができれば、そこには認証に依存しないコミュニティが出来上がるのではないでしょうか。そしてその道のりは、まさに太陽がゆっくりと昇る様に似ているのかもしれません。

一陽来復は、生産者と購入者、農と生活の新しい繋がり方を提案する商品たちです。
有機の認証ではなく、生産者と購入者の相互信頼のもとに「自然農法」で栽培される、大地の力と太陽の恵みをいっぱいに受けた農作物。
それを加工し、より多くの方にお届けすることで、また一人、新しい生産者が自然な食糧生産へとシフトしていきます。

※ここでいう自然農法は、化学合成された農業資材を一切使わず、落ち葉などの有機肥料を使ったり、無肥料で育てたりする農法をさしています。

この記事を書いた人

プレマシャンティ開発担当。料理人
横山奈保 (よこやま なほ)

日本生まれ、海外育ち。
肉体の極限を追い求める競技者として育ち、肉体と食、食と精神、精神と肉体の関係を知る。現プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

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執筆者紹介

中川信男

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。3人の介護、5人の子育てを通じ、東西の自然療法に親しむ。 ただし、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。
1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社 代表取締役。
2018、2019、2020年イタリアジェラート協会開催の世界大会で3年連続入賞。
宅地建物取引士、電気工事士(2種)、健康不動産株式会社 代表取締役、電磁波環境測定対策士組合長。
趣味はマリンスポーツ。脳内は基本、海か湖のことを考えている。

久野真希子

久野真希子 (くの まきこ)

2010年入社。海外事業担当。「フォーリア」や「コトー・ナンテ」などさまざまな輸入品の取り扱いにはじまり、海外での事業展開を進めています。

岸江治次

岸江治次 (きしえ はるつぐ)

20代に桜沢思想に出会いマクロビオティックを始め、新卒でムソー株式会社入社、及び、正食協会にて30年間勤務。現在プレマ株式会社執行役員

横山奈保

横山奈保 (よこやま なほ)

プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

花井良平

花井良平 (はないりょうへい)

学生時代からマクロビオティックを始め、オーサワジャパンにて27年間勤務し、同社社長を歴任。その後、海の精企画部長。現在陰陽ライフ代表取締役

山口勝弘

山口勝弘 (やまぐちかつひろ)

1955年 大阪市生まれ。 アルファウェーブ開発者。

山崎美穂

山崎美穂 (やまさき みほ)

「仕事と家庭を両立しながら頑張っています!」プレマ株式会社プロモーションセクション プロモーター

上ヶ谷友理

上ヶ谷友理 (うえがたに ゆり)

娘たちは2人とも生まれつき卵・牛乳アレルギー&アトピーで、小さいころは食べるものや日々の生活に四苦八苦していました。これからは自分自身の健康も意識しながら、前向きに笑顔で過ごしていきたいです!

寺嶋康浩

寺嶋康浩 (てらしま やすひろ)

電磁波環境測定士協会理事長。電磁波対策だけしかしない第二種電気工事士。関西大学工学部卒。
広告制作や宣伝に携わる傍、身体、心、食事、運動4つの面から健康をサポートする
ポラリティセラピーやクラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)を学ぶ。2011年、父の死を機にボディワーカーに転身。全国で述べ1,000人以上の身体と向き合いセルフケアを提供している。趣味は山登り、古武術、ダンス。

坂井歩

坂井歩 (さかい あゆみ)

ひとたびハマると、どっぷり浸かってしまう根っからのオタク気質。恐竜、日本史、きのこ、首都、絵本、百人一首……子どもの成長にともない、その無駄な知識をひけらかしては喜ぶ毎日。

西村初美

西村初美 (にしむらはつみ)

京都生まれの京都育ち。2013年よりプレマ勤務。普段はおっとり型なのに、考えるより先に見切り発車で行動してしまい後から困ることも多々。犬と中学生との二人と一匹暮らし。

中川愛

中川愛 (なかがわあい)

1996年、インド生まれ。帰国後は男の子と外を駆け回る活発な幼少期を過ごす。小学4年から中学までをかつやま子どもの村小中学校で、高校はきのくに国際高等専修学校で充実した学校生活を送る。立命館大学を卒業後、母校のかつやま子どもの村小中学校で教員を務め、2022年プレマ株式会社に入社。

望月索

望月索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。

内田光香

内田光香 (うちだ みか)

編集職を経て、2021年入社。生まれた時から数多くの土地で暮らし、各国を旅した経験から、そこだけの「人・もの・文化」の魅力を伝えるのがライフワーク。
おいしいヴィーガン料理を愛する食いしん坊。野菜ぎらいな小学生の娘と二人暮らし。

十二村英里

十二村英里 (じゅうにむらえり)

プレマルシェ・スタジオ中目黒でイベント運営や展示販売などを担当。2021年に待望の第一子を妊娠し、翌年に無事出産。新米ママとして育児と仕事に奮闘する日々。

鈴木 啓子

鈴木 啓子 (すずき けいこ)

現代の忙しい女性たちに、米ぬかと大豆の自社製品を使った簡単で美味しいレシピや食材をまるごと食べる一物全体の大切さをイベントや講座で伝えています。

松本春菜

松本春菜 (まつもとはるな)

ジェンダーフリーの長男と、ラガーマンの次男を育てる2児のシングルマザー。子どもたちも大きくなり、子育てに余裕が出てきたのでいろいろなことに興味津々。

堂尻友子

堂尻友子 (どうじり ゆうこ)

自然への畏敬の念と自然食品への関心を深める。システム管理会社勤務を経て、現在2児の母。プレマシャンティのデータ&家電担当。

城島淳子

城島淳子 (じょうじま じゅんこ)

自然療法や波動医学を実践。解熱剤や抗生剤等を使わず3人の息子を育てている。九州在住でご当地商品の開発担当。

峰村東子

峰村東子 (みねむら はるこ)

発酵などの実験・体験が好きなみそソムリエ。家にある発酵中の瓶は数知れず。 まれに個人で調味料作りのワークショップ開催。週末は卓球に勤しむ2児の母。プレマ株式会社 東京在住スタッフ。