プレマシャンティ開発チーム横山です。
フランスという国とご縁ができて、通い始めて数年。
人生で全く無縁だったファッションと食べ物の国に、1か月単位での滞在を年間何度か繰り返しているので、すっかり暮らしの一部になりました。
暮らし始めると、観光とは違うところに目が留まり始めます。
実体ともいうのでしょうか?
地に根が張った生活者でもなく、漂う観光客でもない、どっちつかずな、良く云えばゆとりと遊びに満ちた視点から、目に留まり始めたものごとを文章にまとめたいとこのコラムをはじめました。
頃は年末。
11月末に思いがけない雪が降り、寒くなるかと覚悟したのに、結局温かいまま過ぎていった12月のひと月は、洗濯から一日が始まりました。
洗濯ものが多いわけでもなく、極端なキレイ好きというわけでもない私が、このサイクルに落ち着いた理由は、たったひとつ。「乾燥」対策です。
シャツやらシーツやら、朝一番に洗濯をして、ざざーっと干したら、大体昼過ぎには乾きます。ジーンズとかトレーナーとか、厚手のものでも夕方にはパリパリです。
セントラルヒーティングのお蔭で、室内はシャツ1枚でいられる分、とにかく喉が渇きます。今のアパートで初の冬を迎えることもあり、まったく要領を得てなかったので、全身からじりじりと水分を奪われる感覚には、正直参りました。
リビングやらオフィスやら、室内のあちこちに干した洗濯物が、加湿に役立ってくれたかというと・・・恐らく気休め程度かと。洗濯ものがぱりっと乾かないのが冬なのに、乾燥機ナシでパリパリに乾くのが嬉しい半面、身体からどれだけ水分を奪われているのかと恐ろしく。日中は、暖房を絞っているのにこれだから、夜間の乾燥具合は尋常ではありません。
とにかく一日、洗濯ものと暮らしていると気になるのが洗剤の香りです。
機能性重視の相方が使うのは、大手消費財メーカーの洗剤。日本の柔軟剤みたいに、数メーター先からもわかるような強い香りはないけれど、これは息が詰まります。
Folia 欲しい!
残念だけれど、近所のNaturalia(日本のナ●ュラル●ウスのようなもの)では、Foliaの取り扱いがなく、かといって車を出す元気もなく、買ったのがこれ。
Naturaliaのプライベートブランド洗濯洗剤で、ベースはマルセイユ石鹸と水です。
天然由来の界面活性剤をつかい、99%自然由来の原料でできています、とあります。ラベンダーウオーターとカレンデュラのエキス配合で、香りはラバンディンのエッセンシャルオイル。
ラバンディンは、フランスが原産のラベンダーの一種で、いわゆるラベンダーオイルとはちょっと違います。アロマオイルにすると、効能もちがうよう。
調べると「リフレッシュ効果や抗鬱効果、考えをシンプルにする、皮膚への抗炎症作用」とあり、雨天と曇り続きのお天気に運動もままならず、ダウンしていた自分が選んだのはこれか~と笑いました。
洗濯を干すときには、ちょっと刺激のある香り。決して濃くはないですが、空気に馴染んで広がる感じが心地よく、アロマオイルを焚いたときともまた違う柔らかさがあります。アイロンがけをしても柔らかな香りが戻ってきて、今のところはお気に入りです。
日本では、冬は石油ストーブの結露とクローゼットの湿気対策に追われているのに、場所が変われば・・・湿気が足りない!とは皮肉です。ウェブではHumidificateurなる加湿器があるものの、近所の電気屋には見当たりません。
もしかすると民族が違うと、乾燥に対する耐性も違うんでしょうか?
と思いながらふと、化粧品のことを考えました。
フランスもドイツも、日本に輸入されているいわゆるオーガニック認証化粧品の保湿系ラインは、驚くほど油っぽいものが多い気がします。
日本で使うと、夏場はちょっと遠慮したくなるくらい油が強いと感じます。
私が脂の強いミックス肌だからかと思っていたのですけれど、日本では避けていた某乳液を試して納得しました。
乾燥度合いが激しいこの場所では、油の多い化粧品は必須です。
なんだ、彼らも乾くってこと?
民族性なのか、乾かないのか、結局のところはわかっていませんが、取りあえず輸入化粧品は現地で使うと、とっても快適。という点には納得しました。
地産地消は、私にとっては、どうやら食だけではないようです(笑)