大寒は、一年でもっとも寒さが深まる時期と云われます。
日本で今の1月1日が、「お正月」と呼ばれるようになったの
は1873年、明治6年のこと。
世界で共通とされる太陽暦、いわゆる西洋暦(新暦)が採用されました。
それ以前の日本では、「和暦」と呼ばれる太陰太陽暦に基づく暦が使わ
れていたといいます。
今でも私たちの暮らしの中で馴染みのある「節分」や「春分」、かぼちゃを食べる「冬至」もまた、新暦に引き継がれた古人の暦によるものです。
一年を二十四に分割した「二十四節気」では、冬至を境に「小寒」、「大寒」と、どんどん寒さが深まり、春の入り口である節分を越え、立春を迎えます。
新暦では、12月22日頃が「冬至」、お正月を越えた1月5日頃が「小寒」、1月20日頃が「大寒」に当てはまるようです。
ある日を境に暦は変わりましたが、日本という土地と気候、環境は簡単には変わっていません。
寒さが極まる季節には、シチューやおでんなどの煮込み料理も素敵ですが、日本ならではの鍋料理もまた冬ならではの楽しみです。友人や家族など親しいひとたちと共に囲むと、心も身体もほっこり。
お正月のご馳走続きで少し疲れた身体には、大根や白菜、春菊、水菜、にんじんなどの冬野菜をたっぷり入れた野菜鍋がお勧めです。
旨味の濃いだしを使うも良し。UMAMIのもとの乾しいたけやこんぶを加えるのも良し。ドライトマトや切干大根にも、凝縮した旨味が含まれています。
折角の野菜鍋だから、おだしも植物性100%にしてみませんか。
「吾、唯、足るを知る」の言葉に倣って、美味しくても控えめに。
腹八分目に留めていたら、春に向かって身体も心も軽くなるかもしれません。