プレマシャンティ 開発チーム横山です。
毎年、春は展示会が花盛りです。
特に、1月から3月にかけての期間は、
国内・国外問わず、大きな展示会が続くので、
新しい出会いを求めて、旅をする機会が増えます。
弊社でもこの時期は、代表中川を筆頭に、
商品担当者も旅が増えます。
有難いことに、プレマシャンティ開発チームの私、
横山も、この展示会行脚のメンバーです。
この機会を逃すまいと、展示会を巡っては、
お取引先とお話をしたり、新しい出会いを頂いたりと、
いかにもバイヤーらしからぬ格好で、
会場をぐるぐると歩くのが仕事になります。
健康食品の展示会で目立つのは、
アメリカで開催される展示会。
ナチュラルプロダクトエキスポと呼ばれ、
毎年2回、3月と11月に開催されます。
有機食品の展示会で目立つのは、
ドイツで開催されるビオファ。
これは毎年、2月に開催されます。
日本でも、2月・3月と続いて、
大きな展示会が、いくつも開催されます。
特に3月には、食品展示会では、
アジア最大規模と呼ばれるものがあり、
買い手も売り手も、世界中から集まっています。
食品添加物ばかりの展示会があったり、
製菓業界向け、外食(それも麺だけ!)向け、
農産物生産者向け、と大小集めると
両手・両足あわせても、足らないくらいです。
私はというと、縁あって、
ドイツのビオファに足を運びました。
有機専門という意味合いの「BioFach(ビオファ)」は、
世界トップクラスの有機見本市といわれます。
ドイツを起点に、世界5都市で開催されており、
日本でもあるので、ご存知の方も多いはず。
ヨーロッパとのご縁が薄かった私にとっては、
オーガニックの震源地ともいえるドイツの展示会は、
一度は行っておきたい場所でした。
今回の展示会は、全部で8ホール。
面積は。。。改めて計算すると、
8万平方メートル、だそうです。
ええと、8万平方メートルというと、
0.08平方キロメートル。
よくいう、東京ドームに換算すると、
2個分にちょっと欠けるくらいです。
イメージわきませんね。
出店者の数は、食品だけで2785、
化粧品と雑貨は259。
合計で約3000近いブースがあったので、
朝10時ごろから、夕方18時ごろまで、
かなり早足で歩き詰めて、初日に4ホール、
次の日に残りを巡るのが精いっぱいだった・・・
というと、その規模を想像頂けるでしょうか。
合衆国の展示会に、頻繁に足を運ぶので、
サイズで驚くことはないのですが、
その中身のクオリティでは、今回、
初日からテンション上がりっぱなしでした。
肉あり、アルコールあり、チーズあり。
2ホール分は確実に、ご縁がありませんでしたが、
それでも2785全部が、オーガニック!
おまけに今年の展示会トレンドが、
ビーガン・ベジタリアンど真ん中だったので、
本来の目的以上に、興味津々でした。
セイタンや大豆をつかった植物性の肉や、
テンペなどの豆製品も多く目についたので、
オーナーたちに「動物愛護?」と聞いてみると、
答えは「More than that」。
「それだけじゃない。」という返事に、
どうして?と問いかけると、必ずと言っていいほど、
「動物の病気が多いでしょう」の返事がありました。
狂牛病や鳥インフルエンザなど、
対策のしようのない病が蔓延していて、
安心して口にできないじゃない、と。
理由は、本当にそれぞれです。
とは言いながらも、さすがにチーズの国。
アメリカのように、チーズの代替になるベジ食品は、
ひっそりと出展しているだけで、大々的にやっていた1カ所は、
「これなら!」と思えるだけの完成度にはありませんでした。
グルテンフリー、というか小麦不使用、の商品も多く、
大豆麺とか、大豆麺とか、大豆麺とか。。。
大豆のパスタが、本当に多かったです。
パンは、スペルト。
それからドイツの定番、ライ麦のパン。
興味をひいたのが、古代小麦。
スペルトやカムットではなく、
「古代小麦」らしいのです。
味はというと、完成度が高いです。
目新しい素材を使った菓子やドリンク、
惣菜も多くありましたが、ベジであっても、
それ以外でも、味付けがデリケートなものが多く、
「ハズレ」が少ないのが、また驚きでした。
というのも、日本でも合衆国でも、
口に入れて後悔することがとても多くて、
試食には本当に慎重になるんです。
合衆国の展示会が、先進的なアイデアに満ちて、
次の流行や今の流行を読み解く場であるとすれば、
ドイツの展示会は、生活に機軸をおいた、
堅実さと確実さに満ちた場であるように思います。
質素だけれど品質は高くて、信頼がおける。
そんなものづくりの心が、食品にもあるのだと、
ビオファの会場を巡りながら感じていました。
ところで、そんな違いを感じた展示会でも、
また共通するものはありました。
「これは凄いな」と気が緩み、
「ビオファだから」と油断したまま試食を続け、
迎えた二日目の朝に気が付いたのが、
強烈なむくみです。
初日の午後には、やたらと喉が渇くし、
疲れるし、異変に気がついていたにも関わらず、
興奮したまま、無視していた身体のサイン。
二日目に、ドカッとつけがきました。
加工品は、しょせん、
加工品でしかなかったです!
加工品である以上、どこの国でも、
どんな原料でも、ポイントは調味料で、
質ではなく、量が問題です。
原料がビオでも、合成食品添加物を使っていなくても、
大量に生産する以上は、「何らかのかたち」で、
味が安定するように工夫をします。
合成添加物を避けるということは、
変質や味の経時変化を避けるために、往々にして
味付けを濃くするという行為に繋がります。
そのカギになるのが、塩と砂糖。
むくみの原因は、恐らく塩です。
水分摂取量の少なさも、原因のひとつでしょうが、
もう、とにかく水が流れず、巡らず、
いわゆる身体のお知らせも滞り、
身体がむくんで、ぶよぶよとして大変でした。
加工品は、本当に怖いです。
プレマシャンティでも、沢山の加工品をご提供しながら、
こんなことをいうのははばかられますが、
家でゼロからつくる料理が、一番です。
素材だけでなく、味付けも、
その日の体調に合わせられるのが、
本当に一番だと信じています。
毎日台所に立つのは億劫だし、
帰りが遅くなると、疲れてやりたくない。
私も仕事を持っているので、そのとおり!と思いつつ、
今回のような辛い思いをするのなら、毎日、
マッサージ・チェアにのるかわりに、
台所に立った方がいいよなあとも思うのです。
億劫だと感じるのには、
変わりないんですけどね。
リカバリに、ほぼ一か月。
いまだに本調子じゃないのですが、
玄米ご飯を炊き上げて、「麹職人の超熟味噌」をみそ汁にし、
ひと口○○回、咀嚼(そしゃく)しながら様子をみています。
春分も過ぎ、そろそろ春本番。
体調も整えにくい時期に、上手い具合に、
身体と、自分と向き合わざるをえない機会を得たのが、
展示会行脚のもうひとつの収穫です。
ものごとって、上手く回っていますね。