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裏話編 料理人がみる世界

葛粉のこと~国産本葛粉と本葛パウダー

投稿日: 2020年8月16日 更新日:

プレマシャンティ開発チーム 横山です。

先だって お客様から本葛パウダーにご意見を頂きました。
原料である葛の根が中国で収穫されていたこと、また九州の某老舗葛粉屋さんの国産本葛に比べ、品質がご期待に沿わず「がっかりした」とのお声でした。

落胆なさった事実は大変残念ですし、「プレマシャンティ」に対して抱いておられた好意的なイメージが損ねてしまった様子で、私も寂しく受け止めています。
ですが、実際のところプレマシャンティでご紹介している子たちは、国産原料に限ってはいません。
それは「国内産原料」に拘泥していると、気軽に使えない高級食材になってしまう場合もあるからです。
その食材のひとつが、「葛粉」です。

プレマシャンティには、葛粉が2種あります。
「国産 本葛粉」は、国内の堀子が近畿・九州の個々の堀場で探した葛の根を買い取り、奈良で精製したもの。
「本葛パウダー」は、中国で収穫された葛の根を、九州の作り手が精製したもの。

どちらも伝統的な水晒しの手法に、力仕事は機械の手を借りて精製する葛粉ですが、産地が違うとこれだけ違うか!と云いたくなるくらい使い勝手も、使い方も異なります。

国産本葛粉は、あくまでも本葛粉。
はるか昔に薬草園を生業として、幕府の認可を受けた方々が、葛を薬としてあつかっていた歴史そのままをお伝えしようと始めたものです。
ですからお手当につかうのであれば、こちらの葛がお勧めです。
また和菓子にするなら断然、国産本葛粉です。

ですが、片栗粉やコーンスターチの代わりに料理や製菓に使うのであれば、「本葛パウダー」がより適しています。
煮立った鍋の中に粉のまま振り入れて使えるでんぷんが普及している今ですから、一旦水に溶く という手間ですら面倒がられます。私が知る限りでは、残念ながら「沸騰しているところに入れてもだまにならない」利便性の高い葛粉はありません。ですが一旦水に溶く手間は必要でも、パウダー状の葛は水との親和性が高く、国産本葛粉よりは凝固が緩やかなので、多少液体が熱くても、急に凝固してだまになる確率が低いです。
敢えて「本葛パウダー」と名付けたのは、本葛粉と名付けられないよなという私たちの判断です。

プレマシャンティには、沢山の日本伝統食材が揃っています。
マクロビオティックを暮らしの指針とし、食が薬であると知るメンバーが「これ!」と直感し使い込んだ子たち、あるいはもう何十年と使ってきた子たちを中心に取り揃えているのですから、当然といえば当然です。
同時に、自分の暮らし方をまわりに伝え始めたときに、食材の価格や親しみにくさが「いいのはわかるけど、でもね…」という声につながって、仲間が増えにくかった経験をしています。
往々にして「今つかっているものにくらべて、高い!」「買っても使いこなせない」と云われてしまいます。

伝統的な食材を、まったく使ったことのない方にも手に取っていただきやすくすること。
そしてご自身で使い比べて、最終的に何を、いつ使うかを、使い分けて頂けるようにすること。
そのために、伝統に沿った製法で・国籍や文化背景問わず食を生業にする方々も手に取りたくなる食材をご紹介すると同時に、極力 伝統的な食材ではあるけれど、より使い勝手が良く・毎日使うのにも手に取りやすい価格でご提供できる食材もご紹介し、それぞれの位置づけを、現行の桜ラベルでは金と銀のラインで示しています。

葛粉の場合は、「国産本葛粉」がお手当にも使っていただける金色のラインであり、「ここぞ」というときに使えるよう常備して頂きたいアイテムです。
対して銀色のラインの「本葛パウダー」は、ご紹介にも書いているように「じゃがいもデンプンや片栗粉、コーンスターチの代わりに、とろみづけ等に」、じゃんじゃんお使い頂きたい料理用のデンプンです。唐揚げなども、この葛パウダーでどうぞ。

本葛パウダーの原料は、確かに中国で収穫した葛根です。
本質的に「でんぷん」の質は土壌によりますから、国産葛粉とは質が「違うもの」が出来上がります。

ですが精製の方法も、処理の仕方も、日本に昔から伝わる手法に沿っていますし、
コーンスターチや片栗粉の代わりには、粒子の細かさや溶けやすさ、食材との馴染みやすさなど、
多岐にわたって国産本葛粉よりも使い勝手は良いものです。

国産本葛粉をご紹介するにあたり、お話を聞きにいったのが10年近く前。
その時にはもうすでに、堀り子と呼ばれる葛根を集める方々の高齢化と人数の激減、気象条件の変化により国内で収穫できる葛の根がどんどん痩せて、小さく、細くなっていると聞きました。

葛の根はもちろん、栽培されているわけではありません。
山の奥深くに分け入り、森の中に自生している葛の根を探し出し、限られた短い期間、葛の根が芽吹きに向けてたっぷり養分を蓄えている間に、肥え太った根だけを選んで掘り起こします。

堀り子の目にかなう肥え太った葛の根になるには、十年単位の時が必要です。
長い年月、ひとの目の届かない森の奥深くに、芽吹き、根を張って育った葛の根だけを探し、桑と鋤を使い、数時間かけて独りで掘り起こしたのちに、担いで山中からおろします。

1回の収穫で得られる葛の根は、おおむね十キロ単位といいます。
山道を延々と担いで戻る労力も、人力で掘り起こす労力もそうですが、堀場を知っているとはいえ、必ず収穫できる確約がないまま独りで延々と山に分け入り、葛の根を探し、担いで戻る堀り子の仕事は、生半可な体力と精神力で、続けられるものではないでしょう。

葛の根は高値で取引される非常に高価な天産物であり、貴重な収入源となるものです。
ですから昔の堀り子たちは、葛の根の収穫場所が他人に知られないよう独りで行動することが多かったのだと云います。
肥え太った葛の根が見つけづらくなり、堀り子も少なくなりつつある今、国内の葛根を使った葛粉が、さらに高価に手に入りづらくなっているのも、納得できます。

ひとりでも多くの方が、日本の伝統食材を再発見くださる機会が増えればと考えておりますし、新しい使い方を思いついてくださればなあとも考えます。
同時に高価になりすぎれば、普段使いの食材には難しいのもわかっています。
大きく変わった自然環境と、働き手の減少という現実に直面してなお、伝統的な食材を求める使い手のすそ野を広げ、つくり手を絶やさないようにするために何ができるかを、様々な角度から考え、行動できるプレマシャンティであり続けたいと願っています。

この記事を書いた人

プレマシャンティ開発担当。料理人
横山奈保 (よこやま なほ)

日本生まれ、海外育ち。
肉体の極限を追い求める競技者として育ち、肉体と食、食と精神、精神と肉体の関係を知る。現プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

自然食品 通販 おすすめ アイテム

じゃがいもデンプンや片栗粉、コーンスターチの代わりに

中国で収穫した葛の根を、日本国内で加工。伝統的な精製法に沿って、取り出した葛でんぷんを100%使用したサラサラの葛粉です。使いやすく微粉末にしています。
じゃがいもデンプンや片栗粉、コーンスターチの代わりに、とろみづけ、てんぷらや唐揚げの衣づくり等に、じゃんじゃんお使いください。料理用のデンプンとしては最高の、上品できめ細やかな仕上がりになります。

プレマシャンティ 本葛パウダー&本葛粉を見てみる>>

葛粉のこと~国産本葛粉と本葛パウダー

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執筆者紹介

中川信男

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。3人の介護、5人の子育てを通じ、東西の自然療法に親しむ。 ただし、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。
1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社 代表取締役。
2018、2019、2020年イタリアジェラート協会開催の世界大会で3年連続入賞。
宅地建物取引士、電気工事士(2種)、健康不動産株式会社 代表取締役、電磁波環境測定対策士組合長。
趣味はマリンスポーツ。脳内は基本、海か湖のことを考えている。

久野真希子

久野真希子 (くの まきこ)

2010年入社。海外事業担当。「フォーリア」や「コトー・ナンテ」などさまざまな輸入品の取り扱いにはじまり、海外での事業展開を進めています。

岸江治次

岸江治次 (きしえ はるつぐ)

20代に桜沢思想に出会いマクロビオティックを始め、新卒でムソー株式会社入社、及び、正食協会にて30年間勤務。現在プレマ株式会社執行役員

横山奈保

横山奈保 (よこやま なほ)

プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

花井良平

花井良平 (はないりょうへい)

学生時代からマクロビオティックを始め、オーサワジャパンにて27年間勤務し、同社社長を歴任。その後、海の精企画部長。現在陰陽ライフ代表取締役

山口勝弘

山口勝弘 (やまぐちかつひろ)

1955年 大阪市生まれ。 アルファウェーブ開発者。

山崎美穂

山崎美穂 (やまさき みほ)

「仕事と家庭を両立しながら頑張っています!」プレマ株式会社プロモーションセクション プロモーター

上ヶ谷友理

上ヶ谷友理 (うえがたに ゆり)

娘たちは2人とも生まれつき卵・牛乳アレルギー&アトピーで、小さいころは食べるものや日々の生活に四苦八苦していました。これからは自分自身の健康も意識しながら、前向きに笑顔で過ごしていきたいです!

寺嶋康浩

寺嶋康浩 (てらしま やすひろ)

電磁波環境測定士協会理事長。電磁波対策だけしかしない第二種電気工事士。関西大学工学部卒。
広告制作や宣伝に携わる傍、身体、心、食事、運動4つの面から健康をサポートする
ポラリティセラピーやクラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)を学ぶ。2011年、父の死を機にボディワーカーに転身。全国で述べ1,000人以上の身体と向き合いセルフケアを提供している。趣味は山登り、古武術、ダンス。

坂井歩

坂井歩 (さかい あゆみ)

ひとたびハマると、どっぷり浸かってしまう根っからのオタク気質。恐竜、日本史、きのこ、首都、絵本、百人一首……子どもの成長にともない、その無駄な知識をひけらかしては喜ぶ毎日。

西村初美

西村初美 (にしむらはつみ)

京都生まれの京都育ち。2013年よりプレマ勤務。普段はおっとり型なのに、考えるより先に見切り発車で行動してしまい後から困ることも多々。犬と中学生との二人と一匹暮らし。

中川愛

中川愛 (なかがわあい)

1996年、インド生まれ。帰国後は男の子と外を駆け回る活発な幼少期を過ごす。小学4年から中学までをかつやま子どもの村小中学校で、高校はきのくに国際高等専修学校で充実した学校生活を送る。立命館大学を卒業後、母校のかつやま子どもの村小中学校で教員を務め、2022年プレマ株式会社に入社。

望月索

望月索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。

内田光香

内田光香 (うちだ みか)

編集職を経て、2021年入社。生まれた時から数多くの土地で暮らし、各国を旅した経験から、そこだけの「人・もの・文化」の魅力を伝えるのがライフワーク。
おいしいヴィーガン料理を愛する食いしん坊。野菜ぎらいな小学生の娘と二人暮らし。

十二村英里

十二村英里 (じゅうにむらえり)

プレマルシェ・スタジオ中目黒でイベント運営や展示販売などを担当。2021年に待望の第一子を妊娠し、翌年に無事出産。新米ママとして育児と仕事に奮闘する日々。

鈴木 啓子

鈴木 啓子 (すずき けいこ)

現代の忙しい女性たちに、米ぬかと大豆の自社製品を使った簡単で美味しいレシピや食材をまるごと食べる一物全体の大切さをイベントや講座で伝えています。

松本春菜

松本春菜 (まつもとはるな)

ジェンダーフリーの長男と、ラガーマンの次男を育てる2児のシングルマザー。子どもたちも大きくなり、子育てに余裕が出てきたのでいろいろなことに興味津々。

堂尻友子

堂尻友子 (どうじり ゆうこ)

自然への畏敬の念と自然食品への関心を深める。システム管理会社勤務を経て、現在2児の母。プレマシャンティのデータ&家電担当。

城島淳子

城島淳子 (じょうじま じゅんこ)

自然療法や波動医学を実践。解熱剤や抗生剤等を使わず3人の息子を育てている。九州在住でご当地商品の開発担当。

峰村東子

峰村東子 (みねむら はるこ)

発酵などの実験・体験が好きなみそソムリエ。家にある発酵中の瓶は数知れず。 まれに個人で調味料作りのワークショップ開催。週末は卓球に勤しむ2児の母。プレマ株式会社 東京在住スタッフ。