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裏話編 プレマシャンティの作り手インタビュー

小豆が膨らまない!?事件です!

投稿日: 2025年2月7日 更新日:

プレマシャンティ開発チーム 横山です。
「小豆が浸水しない!」という経験をされた方、おられますか?

もしそうだったら、
浸水する水の温度を見直してください。

昨年末の話です。
2024年も残り10日程になったある日のこと
お客さまから訴えがありました。

小豆が煮えない。
小豆自体に問題があるのでは、というのです。

マジか?
冷や汗がでました。

プレマシャンティの「あるがまま 小豆」は、
岩手県で自然栽培されている農家さんから
譲り受けている小豆です。

小豆によっては、吸水しにくいものがあるのも
確かなのだけれど・・・。

お客様曰く、
「浸水しても膨らまない小豆は初めて」

1回は2日浸水してから炊いたが、
半分くらいが乾燥状態の大きさ固さで
そのまま残った。
2回目は、半分くらいの小豆が浸水せず、
炊きあがりは1回目と同様だった。

「問題はあるがまま小豆にあると思った」。

まずは確認。
これはやってみるしかないと弊社北小松事業所で実験しました。

1回目。
お客様がおっしゃるように、吸水していません。

【8時間後】

※写真左が浸水前、右が浸水後

【24時間後】

 

2回目。
問題なく、吸水しました。

※写真左が浸水前、右が浸水後

どちらも場所は、滋賀県の弊社北小松事業所です。
小豆は「あるがまま 小豆」を使っています。

1回目と2回目では、条件が違いました。

1回目:雪が降る北小松の朝に、水道をひねって出した冷たい水。
2回目:最初熱湯を入れて吸水。

違いはこれだけです。

農家さん曰く、「水が冷たいと吸水しない」。

小豆の腹のところについている白い点。
これが吸水弁の役割を果たすのだそうですが、
温度が低すぎると「弁が閉じる」ので水を吸い込まず、
豆が膨らまないのだそう。

生物学的に正しいかどうかは別として、以下は推測です。

植物は与えられた環境のもとで命を繋ぎ続ける
最善の選択をするよう適応していきます。
豆や穀類は「種」である以上、自分たちが発芽して
育っていける温度になってはじめて水を吸い込み、
芽吹く準備をします。

特に植物は、動物のように自由には動けません。
そのため「親」が育つ環境に適応して、命を繋ぎやすいよう
子どもである「種」を作ったとしても不思議はないのでは?と
私は考えています。

だとしたら小豆は当然、
吸水する条件を選ぶでしょう。

水が冷たい=周囲は寒い=自分が育てる環境になっていない
=>「まだ目覚めないぞ!」=「吸水弁を閉じよう!」

もし小豆が理論的に判断するなら、
こんな感じでしょうか?

ここでは小豆とひとくくりにしましたが、
もちろん産地や育ち方、系譜、年度によっても、
「発芽の好み」は変わってくるだろうと予測します。

吸水させたい穀物によって、育ちやすい時期は違いますし、
それぞれの発芽条件がありますので、一概にはいえませんが、
豆や籾がついた穀類は「温かくお迎えする」のがよさそうです。

 

そうそう、小豆について。
一晩以上浸水すると逆に硬く仕上がるとも云われています。
糖分を加えるのも、小豆が全体的に柔らかくなって来てからが良いようです。

また一度水につけて吸水しなかった小豆は、どうやらそのまま煮ると、
調理はされるけれど「吸水しないまま」らしいです。

「浸水2日目の小豆は、全く吸水せず堅いままのものが残っていました。
見た感じ吸水しているのは1/3くらいでした。

熱湯で戻した小豆は20分ほど煮たら柔らかくなりましたが、2日水で浸水させたもので、
吸水できていなかったものは40分煮ても芯が残っていてボソボソした食感でした。

やはり調理するには完全に戻さないとだめなんですね。」
(北小松事業所 吉田談)

お客様も云われていましたが、吉田の機転を利かせた
密な実験のお陰で吸水しない小豆は柔らかくならないことがはっきりしました。

一度水に触れて吸水を拒否した小豆は、「そう簡単に心変わりしない」
ということなんでしょうか・・・。
心変わりさせる方法があれば、知りたいところです。

今回の結論:
小豆は温かいのがお好き

私はいつも小豆をサッと洗ってから、浸水せずにそのまま弱火にかけて土鍋で煮ています。
この場合、最初に触れる水は冷たくても平気です。

浸水してから小豆を調理するのは全く初めてだったので、今回は沢山発見がありました。
ご指摘くださったお客様、ありがとうございました。

この記事を書いた人

プレマシャンティ開発担当。料理人
横山奈保 (よこやま なほ)

日本生まれ、海外育ち。
肉体の極限を追い求める競技者として育ち、肉体と食、食と精神、精神と肉体の関係を知る。現プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

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岩手県九戸郡(くのへぐん)の自然ゆたかな大地で、天地の営みに委ねられ育ったあずきです。豆が本来持つ甘さや渋み、味の深さが五感で味わえます。化学合成された農薬や肥料は一切使用せず、土づくりからしっかりと取り組んだ圃場で、自然に宿った生きとし生けるもの全てを育む力の恵みを受けて育っています。

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執筆者紹介

中川信男

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。3人の介護、5人の子育てを通じ、東西の自然療法に親しむ。 ただし、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。
1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社 代表取締役。
2018、2019、2020年イタリアジェラート協会開催の世界大会で3年連続入賞。
宅地建物取引士、電気工事士(2種)、健康不動産株式会社 代表取締役、電磁波環境測定対策士組合長。
趣味はマリンスポーツ。脳内は基本、海か湖のことを考えている。

久野真希子

久野真希子 (くの まきこ)

2010年入社。海外事業担当。「フォーリア」や「コトー・ナンテ」などさまざまな輸入品の取り扱いにはじまり、海外での事業展開を進めています。

岸江治次

岸江治次 (きしえ はるつぐ)

20代に桜沢思想に出会いマクロビオティックを始め、新卒でムソー株式会社入社、及び、正食協会にて30年間勤務。現在プレマ株式会社執行役員

横山奈保

横山奈保 (よこやま なほ)

プレマシャンティのお母さん。突き詰め出したら止まらない、研究者気質でマニアックな料理人。

花井良平

花井良平 (はないりょうへい)

学生時代からマクロビオティックを始め、オーサワジャパンにて27年間勤務し、同社社長を歴任。その後、海の精企画部長。現在陰陽ライフ代表取締役

山口勝弘

山口勝弘 (やまぐちかつひろ)

1955年 大阪市生まれ。 アルファウェーブ開発者。

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山崎美穂 (やまさき みほ)

「仕事と家庭を両立しながら頑張っています!」プレマ株式会社プロモーションセクション プロモーター

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上ヶ谷友理 (うえがたに ゆり)

娘たちは2人とも生まれつき卵・牛乳アレルギー&アトピーで、小さいころは食べるものや日々の生活に四苦八苦していました。これからは自分自身の健康も意識しながら、前向きに笑顔で過ごしていきたいです!

寺嶋康浩

寺嶋康浩 (てらしま やすひろ)

電磁波環境測定士協会理事長。電磁波対策だけしかしない第二種電気工事士。関西大学工学部卒。
広告制作や宣伝に携わる傍、身体、心、食事、運動4つの面から健康をサポートする
ポラリティセラピーやクラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)を学ぶ。2011年、父の死を機にボディワーカーに転身。全国で述べ1,000人以上の身体と向き合いセルフケアを提供している。趣味は山登り、古武術、ダンス。

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坂井歩 (さかい あゆみ)

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西村初美 (にしむらはつみ)

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中川愛

中川愛 (なかがわあい)

1996年、インド生まれ。帰国後は男の子と外を駆け回る活発な幼少期を過ごす。小学4年から中学までをかつやま子どもの村小中学校で、高校はきのくに国際高等専修学校で充実した学校生活を送る。立命館大学を卒業後、母校のかつやま子どもの村小中学校で教員を務め、2022年プレマ株式会社に入社。

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望月索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。

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内田光香 (うちだ みか)

編集職を経て、2021年入社。生まれた時から数多くの土地で暮らし、各国を旅した経験から、そこだけの「人・もの・文化」の魅力を伝えるのがライフワーク。
おいしいヴィーガン料理を愛する食いしん坊。野菜ぎらいな小学生の娘と二人暮らし。

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鈴木 啓子 (すずき けいこ)

現代の忙しい女性たちに、米ぬかと大豆の自社製品を使った簡単で美味しいレシピや食材をまるごと食べる一物全体の大切さをイベントや講座で伝えています。

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松本春菜 (まつもとはるな)

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堂尻友子

堂尻友子 (どうじり ゆうこ)

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城島淳子

城島淳子 (じょうじま じゅんこ)

自然療法や波動医学を実践。解熱剤や抗生剤等を使わず3人の息子を育てている。九州在住でご当地商品の開発担当。

峰村東子

峰村東子 (みねむら はるこ)

発酵などの実験・体験が好きなみそソムリエ。家にある発酵中の瓶は数知れず。 まれに個人で調味料作りのワークショップ開催。週末は卓球に勤しむ2児の母。プレマ株式会社 東京在住スタッフ。