これまでに何度も「ほびっと村」が登場しましたが、あらためてほびっと村に出入りするようになったきっかけをお話します。
マクロビオティックを始めた二十歳の頃、渋谷の青山学院大学の裏にあったマクロビオティック系ロック喫茶「地球の子供たち」で「タージ・マハル旅行団」のシタール奏者 永井清治さんからヨガを教わっていたのですが、「地球の子供たち」が閉店してしまったため、1976年に西荻窪にできたばかりの「ほびっと村」で日曜日の朝10時から同好会のようなヨガ教室を仲間と始めたのでした。
「地球の子供達」も「ほびっと村」も、少し上の世代のヒッピー達が始めたところで、長髪ヒゲモジャのお兄さん達がたむろしていた近寄りがた~いところでした。
6歳上の長兄もヒッピーでしたが、大学で上京した1974年に、すれ違いで長野県飯田市に移住して半農半Ⅹの生活を始めてしまったため、東京で一緒に生活することはありませんでした。
ほびっと村は中央線の西荻窪駅南口徒歩2分のところにあり、1階が有機野菜の八百屋「長本兄弟商会」、2階は自然食系のカフェ「ほんやら洞」(現「バルタザール」)、3階は「プラサード書店」(現「ナワプラサード」)とフリースクール「ほびっと村学校」で構成されています。
当時、ほびっと村学校では、ヨガのほか、太極拳、整体、指圧、メディテーション、スワヒリ語、サンスクリット語、占星学、色彩診断、色彩心理、産婆の学校などの教室が開かれていました。
ヨガ教室がきっかけで他の講座にも参加するようになり、「金曜講座」という様々なジャンルの先生のお話を聞く会に参加するうちにスタッフに引きずり込まれ、桜沢里真先生や大森英桜先生、佐々井譲先生、阿部一理先生、三木成夫先生等、おもにマクロビオティック関連の先生を担当してお呼びさせていただきました。
講師の謝礼は確か交通費込みで3千円でしたが、受け取らない先生のほうが多かったように記憶しています。
元首相の菅直人さん、野口体操の野口三千三さん、詩人の谷川俊太郎さん・・・それはそれはユニークな講師ばかりでした。
内容やスタッフは変わりましたが、42年経ってもまだ続いているのはスゴイことです。
1階の有機野菜の長本兄弟商会は店主も当初のまんま、今でもたまに陰陽ライフ商品のデモ販をさせていただきますが、40数年前にタイムスリップできる貴重な場です。
そういえば、ヨガ教室はいつも5名から10名でゆったりやっていたのに、ある日、雑誌「an・an」が取材に来て写真入りで紹介され、しばらく入りきれないほど満杯になったこともありました。
学生時代に出入りしていた日本CI協会、ヤマギシ会、ほびっと村の中で、ほびっと村での活動が一番刺激を受けました。