昭和50年代前半の学生時代、日本CI協会で毎月2回の大森英桜先生の勉強会に通い、それとは別に第一期の正食医学講座を2泊3日で全6回受講して修了証をいただきました。
大森先生の講義はどれも興味深いものでしたが、唯一興味が持てなかったのが姓名判断です。
言霊とか数霊など、なんとなく理解はできても、だからといって名前を変えたいところまではのめり込めませんでした。
当時のCI協会のスタッフはほぼ全員改名、勉強会の参加者も多くが改名していました。
大森先生の姓名判断のテキストは熊崎健翁氏の「姓名の神秘」(紀元書房)ですが、いかにも改名とわかる漢字の組み合わせの方が多かったことも興味を持てなかった理由のひとつです。
兄・花井陽光は本名は花井暁(アキラ)でしたが、画数が悪いとのことで、花井アキラにしたり、花井陽光(読みはアキラ)にしたりと、何度も改名していました。
妻も結婚前のCIスタッフ時代に改名し、結婚して名字が変わったので名字に合わせて再び改名しましたが、数年して名前は単なる符丁でしかないと悟り、本名に戻してしまいました。
そんな兄や妻を見ていても、なぜか全く姓名判断には興味が持てず、当時、マクロビオティックの諸先輩方からいただいた改名のアドバイスを無視して40年間生きてきましたが、この間、昨年骨折して入院したぐらいで、後は大病もせず、名前の影響はあまり受けなかったようです。
むしろ、改名したCI関係者に早世した方が多いようで、気にしないことのほうが重要ではないかと今では理解しています。
食べ物でもそうですが、同じものを食べるにしても、気にして食べるのと気にしないのとでは身体に与える影響も大違いのようです。
座右の銘を聞かれることはあまりありませんが、聞かれた時は「ノン・クレド」と答えることにしています。
ノン・クレド(Non Credo)とは桜沢如一先生の著書にたびたび登場する言葉で、「妄信するな!」とか「とらわれるな!」という意味です。
大学2年の時に受けた「ヤマギシズム特別講習研鑽会」でも、「本当はどうか?」「決めつけない」ということを学びましたが、実は「とらわれないこと」にとらわれていたのかもしれません。