9月7日に64歳になりました。
産婆さんも呼ばずに3人の子供を自然分娩で取り上げましたので、赤ちゃんがオギャーと生まれる瞬間は、とても感動的なことだということは身をもって知っています。
だから誕生日を祝うということはわからないでもありませんが、実は知らないところでもっと神秘的なことが起きていて、それが受胎ではないでしょうか?
知らないところといっては命に対して失礼になりますが、ほとんどの方が自覚のないところで精子と卵子が受精します。
一つの卵子に対して何億という精子が競争して奇跡の確率で妊娠するのです。
「この世に生を受ける」とか「命を授かる」というのは母胎の中であって、オギャーと生まれることではないのですね。
もしも受胎した瞬間が自覚できたら、その時点で食生活を改められますが、それはまず無理なので、妊娠する可能性があれば生活全般を改めたほうがいいのでしょう。
大きさ0.1mm、重さ0.00001gぐらいの受精卵が細胞分裂を繰り返し、
1ヶ月末(4週)で1cm、2gと身長が100倍、体重は20万倍になり、
2ヶ月末(8週)で4cm、16gと身長400倍、体重160万倍、
3ヶ月末(12週)で9cm、54gと身長900倍、体重540万倍になった頃、
ようやく妊娠したことに気づきますが、その間の食べ物が栄養になって540万倍にも大きくなっているのです。
そこからは3,000gで産まれたとして50倍ぐらいの変化なので、妊娠初期の成長がいかに猛スピードかがおわかりでしょう。
胎児は母胎の中で生命進化の5億年の過程を辿りながら育っていきますが、2ヶ月末(8週)で既に人間らしい身体になっています。(学生時代に東京芸大の三木成夫先生の研究室で見せていただきました)
マクロビオティックの提唱者である桜沢如一先生の講義録に「毎日毎日がバースデイ」というテーマがあります。
また、「You are what you eat.」という英語の格言?も好んで使われ、著書の中で「あなたは食べ物のオバケだ」みたいな表現をされています。
つまり、日々食べる食べ物によって毎日、毎日、生まれ変わっているということなのでしょう。
それにしても、64歳って、若くもないし、年寄りでもない、中途半端な年齢ですね。
若者から見れば年寄りなのでしょうが、なってみるとまだまだ身体は動くし、仕事をしていたい。
去年、今年と中学高校の同窓会がありましたが、定年退職して早くも隠居生活を楽しんでいる友もいれば、一生現役で働き続けるという友もいました。
一昨年1月に大腿骨を折って入院した際、寝たきり→車椅子→歩行器→両松葉杖→片松葉杖→一本杖→杖無しという経過を辿りましたが、これから歳を取るということは、これの逆を経験することになるのでしょう。