昭和53年(1978年)、大学4年生の時に、反原発、有機農業、自然海塩、マクロビオティック等を広めるために北海道から沖縄まで歩こうというイベントの企画が始まりました。
名付けて「生存への行進」。
言い出しっぺは、当時、武蔵野市で共同体「ミルキーウェイ」を主宰し、現在は三鷹市で自然食品店「やさい村」を営む大友映男氏。
ほびっと村や日本CI協会、ミルキーウェイに関係者が集まって何度も準備会が開かれ、昭和54年5月3日に北海道静内町から歩くことになりました。
大学卒業後に特に就職する予定もなかったので、行進に参加することにして、卒業間近に杉並区高井戸東の四畳半のアパートからミルキーウェイに引っ越しました。
ミルキーウェイは武蔵野市の成蹊大学の裏手にあり、吉祥寺駅から徒歩20分ぐらい。
元最高裁判事さんの別荘で、日本庭園のあるだだっ広いお屋敷でした。
そこに外国の方も含めて10数名が共同生活していたのです。
食事はマクロビオティックで、玄米ご飯と味噌汁、おかずを交代で作っていました。
住んだのは3ヶ月ぐらいでしたが、それまで大勢での共同生活の経験がなく、身近に外国の方がいるという生活もしたことがなかったので、とっても新鮮で刺激的でした。
個室はないのでプライバシーはありませんが、それはそれで楽しかったです。
近くでバイトを見つけ、昼間は働いて、夜は行進のミーティングと称して吉祥寺で飲んだり準備にいそしんでいました。
行進出発前の4月14日、目黒公会堂で総決起集会が開催されました。
原発問題について「市民エネルギー研究所」の西尾昇氏と「国立いのちの暮らしを守る会」の大貫淑子さん
現代の教育のひずみについて「緑のふるさと運動」の新島淳良氏
マクロビオティックの原理について「日本CI協会」の桜沢里真会長と「ヤマト食養友の会」の阿部一理代表
現代科学の問題点について大阪市立大教授の武者宗一郎氏
愛と祈り、心の問題について「求道実行会密教ヨーガ修道場」の沖正弘導師
自然塩運動について「日本食用塩研究会」の谷克彦氏
自然農法の確立を目差し、文明への警鐘を鳴らし続ける野の鉄人、福岡正信氏
といったそうそうたる先生方が手弁当でかけつけてくださいました。
皆さんから励ましの言葉をいただき、高校生から50代までの22名が歩くことになりました。