某自然食品店より「異端児のススメ」というタイトルでお話してほしいとの依頼を受けました。
マクロビオティックと出会って40数年、ごく普通に生きてきただけなのに「異端」と言われて、ちょっとショックを受けています(笑)。
確かに、最近でこそ玄米食やマクロビオティックは市民権を得られるようになりましたが、40数年前は異端だったかもしれません。
マクロビオティックにハマり、ほびっと村やヤマギシ会に出入りしている学生は極めて少数派でした。
大学卒業後、就職もせずに「生存への行進」に参加し、歩いている途中にできちゃった婚で働かざるを得なくなり、唯一面接を受けたのがオーサワジャパン。
給料は安く、ボーナスは自然栽培玄米という時も。
産婆さんも呼ばずに3人の子を家で取り上げ、モンペ姿で家庭菜園。
あ、どう見ても異端児ですね(笑)。
主催者からお話会で与えられた具体的な内容は以下のとおり。
自然食、気になるけどどうしていいかわからない
自然食やマクロビオティックのどんなところがいいのか
もっと教えてほしい
より深く、自然食について考えたい
そんな方々にお越し頂きたいと考えております。
普段、自然食やマクロビオティックが当たり前の生活をしているため、このようなことはあまり意識したことがありませんが、せっかくの機会なので、これまでの経験や知識を整理してお話してみようと考えています。
まずは常識について。
常識とは常に変化しますので、常識にとらわれていては何が本当かということがわからなくなります。
マクロビオティックを始めた40数年前、玄米食は消化が悪いということが常識で、玄米を売っている店も少なかったですが、今では電気炊飯器に「玄米モード」が当たり前になり、スーパーでも玄米が売られているぐらい一般的になりました。
これから自然食を始めようとする方には、常識にとらわれず、身体にいいものを食べることより、先に身体に悪いものを止めることをおすすめします。
いいもの、悪いものというのは、身体にとって、ということであって、食べ物に善悪があるわけではありません。
悪いものをやめずにいいものだけ摂ろうとしても、現在、悪いものを摂ることで身体のバランスが取れているため、結果としてバランスを崩すことになります。
学生時代、砂糖をやめるのに2年かかりました。
ある日突然、身体が要求しなくなり、以来40年以上、砂糖を必要としない身体になりましたが、バランスが取れるまでには時間がかかることもあるということもお伝えしたいことです。