子供の頃、愛知県豊橋市の実家の庭に夏みかんと春みかんの木があって、毎年、何十個とたわわに実るのですが、酸っぱいものが苦手で、まったく食べられませんでした。
大人になってからも嗜好は変わらず、酢の物も含めて身体が酸味を要求しませんでした。
それが60歳を過ぎた頃から、なぜか甘夏や酸っぱい夏みかんが食べられるようになり、しかも美味しく感じられるようになったのです。
と同時に、なのか、どちらが先かは記憶が定かではありませんが、子供の頃から大好きだった揚げ物が、あまり食べられなくなってきました。
兼業主夫になる11年前までは、ご馳走と言えば揚げ物!というぐらいフライや天ぷらが大好物だったのが、兼業主夫になってからは、揚げたり片付けたりするのが面倒そうで、一度も揚げ物をしたことがないのです。
主夫業をしていると、その時々の体調に合った料理や味付けをしてしまうので、揚げ物がなくても身体のバランスが取れてしまうようなのです。
たまに外食で揚げ物が美味しそうなお店で天ぷらをいただくこともありますが、少量で満足してしまいます。
マクロビオティックでは、揚げ物の“毒消し”として、柑橘類の搾り汁や大根おろしを添えますが、子供の頃から長年溜め続けてきた脂分を、柑橘類を食べることによって排毒しているのかもしれません。
そういえば、晩ご飯ではほぼ毎食、若い頃は苦手だった大根おろしを小鉢に一杯いただいていますが、これも魚だけでなく、蓄積された脂分の毒消しとして身体が要求しているのでしょう。
そのうち、また揚げ物が食べたくなるか、もしくは揚げ物も柑橘類もどちらも要らなくなるかはわかりませんが、どうなるか楽しみです。
ただ、まだ酢の物は苦手で、主夫になって一度も料理に酢を使ったことがないので、それほど脂分が溜まっているわけではなさそうです。