これまで、陰陽ライフ取り扱いの柿渋「玉の澁」で、オーガニックコットンのトレーナーや5本指靴下、ふんどし等を染めたことがありますが、ほかの草木染めと違い、染めに適したシーズンがあるのはご存じでしょうか?
というのは、ホームセンター等で売られている無臭柿渋と違い、陰陽ライフの柿渋は原液そのもの。
なので、とても臭いのです。
柿渋を飲まれたことのある方はご存じですが、とにかく鼻がひん曲がるぐらい臭い(笑)。
2014年に取り扱い開始以来、普及のために、たぶん数千人の方に試飲していただきましたが、味は、体調によって体が要求している時とそうでない時とでまったく反応が違い、中には「美味しい!」という方もいるのに対し、臭いは、皆さん「クサイ!」と言われます。
そのクサイ柿渋で染めるのですから、乾くまでは周囲に強烈な異臭を放つのです。
「ポツンと一軒家」だったらともかく、住居地域や商業地域では、隣近所から「異臭(もしくは死臭)がする!」と警察に通報されそうなレベルなのです。
そのため、早く乾くように湿度の少ない晴れた日を選び、窓を開けるほど暖かくない日で、しかも在宅率の低い土日祝日以外を選ばなくてはいけません。
柿渋染めは、ほかの草木染めでは必要な媒染剤(色の定着剤)が要らず、柿渋だけで染められる手軽さがあります。
まずは染めるものを湿らせ、ポリバケツに柿渋を入れて好みの濃度になるように水で薄め、そこに湿らせた染めるものを浸けて、まんべんなく染まるように揉み込みます。
湿らせ方が不十分だとムラになることもありますが、それはそれで味があり、世界で一つだけの染め物になるので、あまり気にすることはありません。
柿渋が垂れてもいいように、あらかじめ物干しの下に新聞紙等を厚めに敷いておき、絞った染め物を干します。
風が強いと垂れた柿渋が新聞紙を外れて床が染まってしまうので、風の強い日も避けなくてはいけませんね。
朝、干して、夕方までに乾いていれば、洗剤を使わずに水洗いします。
こうすると臭いはほとんどなくなり、もう一度干せば完成です。
ということで、柿渋染めの適期到来!
今回は、夏のイベントに備えて某店で購入したオーガニック・コットンの半袖Tシャツと5本指靴下、ハンカチを染めることにします。
バケツに残った柿渋は、以前染めた5本指靴下やふんどしを重ね染めしてみよう。
・・・と、ここまで3月16日(火)に書いたのですが、17日(水)の朝、まさに絶好の柿渋染め日和だったので、朝から染めるものを洗濯して、決行することにしました。
バケツに柿渋一本300mlと同量の水を入れ、洗濯したばかりの濡れたTシャツ、5本指靴下、ハンカチ、ふんどしを揉み込み、よく絞って物干しに干しました。
柿渋が残ったので、以前染めたふんどし2枚と5本指靴下2足を重ね染めしました。
物干しの周囲は異臭が漂っていますが、夕方には乾いたので、洗濯機で水洗いして干しました。
乾いたTシャツと5本指靴下、もう臭いません。
いい色に染まりますので、ぜひチャレンジしてみてください。