食べて美味しいパンを粉砕したプレマシャンティの「パン屋がつくった自慢のパン粉」は美味しくて当たり前。パンと同じ原料で焼いたクッキー3種(ごま、れーずん、あーもんど)は噛み応えがあり、おやつにも主食にもなります。
これらの作品はすべて同じつくり手によって届けられています。作り手の名は、株式会社味輝(みき)さん。プレマシャンティ開拓チーム 花井の歩んだ歴史によってつながった大切なご縁のひとつです。
今はプレマシャンティ開拓チームの主動力である花井は、オーサワジャパンで経験を積んだ食のプロです。その花井が、株式会社味輝(みき)の創業者 荒木健至氏と出会ったのは、オーサワジャパンに入社して間もない昭和50年代半ばのこと。がっしりした身体の彼は、前職は実業団のピッチャーだったと聞いています。株式会社味輝(みき)も当時は社名をボアード・ブロニューといい、某社の天然酵母を使ってパンを焼いていました。
まだ天然酵母が出始めの頃で、天然酵母を使ったパン屋は珍しく、ましてや国産小麦を使うパン屋はとても希少な存在でした。オーサワジャパンの依頼により、国産小麦粉と天然酵母、自然塩、水だけのパンを焼いていただいていましたが、品質がなかなか安定せず、固かったり膨らまなかったり、気候にも左右されていました。
酵母の質が少しずつ変化し、国産小麦には向かないようになってきたので某社に注文をつけたところ、ある日突然、酵母の供給をストップされてしまったのです。天然酵母パン屋にとって酵母の供給が止まるということは死活問題で、普通だったら廃業に追い込まれます。
ところが、荒木氏は休業して必死で酵母の研究に取り組み、昭和58年、米と糀と水だけを培養したオリジナル天然酵母(味輝酵母)を完成させたのでした。
簡単に真似されない自信があるからか、作り方を味輝のホームページに公開しています。
『米を蒸して糀をかけて桶に移し、5,000回ほど櫂で桶の中をかき混ぜ、冷まします。
糀の持つ糖化する力を最大限引き出した培地で酵母が育つまで約2週間待ちます。
2週間、毎日酵母の様子を確認しながら、酵母の仕込み桶を500回ほどかき混ぜます。』
5,000回・・・2週間・・・確かにそう簡単に真似できそうにありません。
このオリジナル酵母の完成により、国産小麦の風味が生かされた、噛めば噛むほど旨味の出る、毎日食べても飽きない天然酵母パンが生まれました。日本人の主食になるご飯のような美味しいパンには、もちろんイーストフードや香料などは一切つかわれていません。
パンの革命児 荒木健至氏の情熱は、今では二代目 荒木和樹氏に受け継がれ、さらにパワーアップしています!