こんにちは。いつもご愛読いただきまして有り難うございます。
今回は前回に引き続き「活性酸素」についてお話ししたいと思います。
最近TVや雑誌でよく目にするようになりましたが活性酸素っていったい何でしょうか。一般には身体の老化を進ませると言われている活性酸素ですが、私たちは日々呼吸をして生活する中で常に活性酸素を発生し身体を酸化させ続けています。言い換えると身体はさび続けているのです。酸化の力が強ければ病気の危険性は高まります。やっかいなことに、健康の為にと沢山運動をすればするほど多くの酸素を取り込むために活性酸素を大量に作り出してしまいます。もちろんそれ以外にも、生活習慣と密着した紫外線や加工食品、排気ガスやタバコ、精神的なストレスも活性酸素を増やすことに繋がります。
しかし活性酸素は悪い部分だけではなく、最近の見解では活性酸素は細胞間の情報伝達物質として重要な鍵を握っているとも言われています。
そしてもともと人体には過剰な活性酸素を取り除くという素晴らしい能力が備わっています。(SOD、スーパーオキシドジスムターゼという酵素の働きです)しかし残念なことに20才をピークに急激にその働きは減少していきます。そこで私たちは身体を酸化から守るために食事によって抗酸化物質を取り入れることが重要となります。
抗酸化物質を多く含む食品には、ぶどう、トマト、緑茶、ニンニク、ブルーベリー、ブロッコリー、ピーナツの皮などがあり、もしサプリメントで補うならば、代表的なところでアスタキサンチン(脂溶性)ビタミンA、C、E、コエンザイムQ10、レスベラトロールなどが有効な働きをします。以前にもお話ししましたが、お口の中に入っている詰め物も種類によっては酸化していきますから充分に注意が必要です。一時の食品と違い24時間寝ている間も常にお口の中に溶解しやすい金属が入っていたら、いつも粘膜から酸化物質や重金属イオンが身体の中に吸収されてしまいます。怖いことですね……。
それから40代位から急に増えると言われている歯周病のことにも触れておかなければいけません。
歯周病が進むと歯周ポケット内から歯周病菌が歯肉の血管に入りこみ血液によって全身に回ってしまいます。そこで歯周病菌と白血球が身体の中で戦い始めます。するとそこでも大量の活性酸素が発生し続けるのです。
老化のほとんどは身体の酸化と老廃物の蓄積によって引き起こされるものと言われています。これら抗酸化物質をバランスよく取り入れながら適度な運動を心がけ若さと健康を維持していきたいものです。
田中 利尚
田中 利尚氏 歯科医師.整体師 日本抗加齢医学界専門医 国際統合医学界認定医 「咬合(かみあわせ)を制する者は歯科をも制す」という、歯科医学の見落とされている最も大切な力学的調和という根本理論に触れ、かみあわせを追求。しかし身体が変位していると良いかみ合わせを構築できないところに西洋医学の限界を感じ統合医療を目指し東洋医学(整体)を勉強。 顎が痛い、お口が開かない、首肩の凝り、腰痛、うつ病までを含む顎関節症の治療にも取り組んでいる。 「健康は歯から」を確信している。 |