冬から春へ! 立春の食養生
2月4日の立春は二十四節気のはじまり。暦のうえでは春が訪れますが、空気はまだ冷たく、朝晩の寒さは体の芯まで染み込むようです。冬と春の間の時期は、古くから「邪気が入りやすい時期」とされ、体調を崩しやすい季節の変わり目でもあります。だからこそ、この時期にどんな食を選ぶかが、春をどれだけ軽やかに迎えられるかを左右します。
冬の間、私たちの体は寒さから身を守るためにエネルギーを内側に溜め込み、代謝もゆっくりになります。これは自然な働きですが、春に向けて体が目覚めはじめるこの時期には、冬に溜め込んだ「余分なもの」を少しずつ外へ流す準備が必要です。特に春は、冬の間に蓄積した肉・塩・油脂をデトックスする季節です。春野菜には体内の不要物を外へ流す力が高いものが多く、春のデトックスをやさしく後押ししてくれます。とはいえ、まだまだ寒い季節。まずは体を温める冬の養生を続けながら、春の食材を少しずつ取り入れていくのがポイントです。キーワードは『温める・潤す・巡らせる・流す』の四つ。どれも難しいことではなく、日々の食卓にこれらの特徴をもつヒーリングフードを少し加えるだけで心地よい変化を感じられることでしょう。
温めてデトックスを促す
ヒーリングフード
温める食材としてまずおすすめしたいのは、体を内側から温める 「根菜」。ごぼう、れんこん、にんじん、大根は胃腸を整え、冷えによる滞りをやわらげてくれます。特にれんこんは、乾燥しやすい冬の喉や気管を潤し、春先の不調予防にも役立つ優秀な食材です。
そして、春のデトックスを意識するなら、今の時期に美味しさが増す小松菜などの「青菜」を積極的に取り入れたいところ。青菜は冬に溜め込んだ余分な塩分や老廃物を流すサポートをしてくれ、ビタミンやミネラルも豊富。体が重く感じる日や、春のだるさが出やすい方には特におすすめです。
巡りを整える「発酵食品」も欠かせません。味噌、甘酒、ぬか漬けなどは腸を温め、冬に滞りがちな消化を助けてくれます。味噌汁に青菜や海藻を加えるだけで、冬の養生と春のデトックスを同時に叶える一杯になります。
さらに、体の「流れ」を整える 「海藻類」。わかめ、昆布、ひじきなどは、体に溜まった余分なものを外へ流す働きがあり、春のデトックス期にぴったりです。
最後に、体を温めながら気の巡りを整える 生姜やねぎなどの香味野菜。冷えが気になる日は、生姜をすりおろした白湯を一杯飲むだけでも、体の内側からぽっと火が灯るような感覚が生まれます。
今月のヒーリングフードレシピ
寒さのなかにも、春の気配が少しずつ混じり始める立春のころ。心身の声に耳を澄ませながら、ヒーリングフードで心と体を整えていけますように。
【小松菜とれんこんのやさしい味噌スープ】
<材料> 5 〜 6 人分
・小松菜……50g
・れんこん……100g
・ねぎ……1/2 本
・生姜……1片
・出汁……1000ml
・味噌……大さじ 4
・ごま油……少々
<作り方>
① 小松菜は約 5㎝に切り、れんこんは薄い半月切り、ねぎは斜め薄切りにする。
② 鍋にごま油を入れ、ねぎとれんこんを軽く炒める。
③ 出汁を加えて煮る。
④ 小松菜とすりおろした生姜を加え、さっと火を通す。
⑤ 火を止めて味噌を溶き入れ、香りを残すために沸騰させないよう仕上げる。
<ポイント>
・れんこんの自然なとろみが体をやさしく温めてくれます。
・小松菜の優しい苦味と栄養が春のデトックスをサポート。
・生姜の体を温めるパワーと香りで巡りが整い、寒い日にもほっとする一杯に。
