酸味が恋しい季節には「ちらし寿司」を。
芽吹きの春には「たけのこご飯」を。
風に冷たさが混ざった頃には「とりごぼうご飯」を。
ご飯や麺のお供には「ザーサイ」を。
面倒な下準備もいらず、季節の味わいを運んでくれる惣菜たち。
化学調味料や合成添加物は一切使用せず、
厳選した調味料と可能な限り国産原料のみで仕上げるものづくりの裏側には、
「子どもから大人まで、どなたにも安心して、おいしく食べていただける商品をお届けしたい」という願いがあります。
そのために日本国内の漁場や生産地に足を運び、
作り手との対話重ねながら原料を買いつけています。
「私が子供のころ、東京日本橋に工場があってね・・・」。
一階が工場、二階が住まいのその場所には、たくさんの方が住み込みで働いていて、
毎日、大騒ぎで佃煮を作っていたのだといいます。
操作が容易で生産効率の高いスチーム蒸気釜が主流となった今も、昔ながらの直火釜で職人の勘と経験に任せた創業以来の製法を引き継いでいるのは、子供のころ慣れ親しんだ醤油の香ばしい香りや真っ正直に食品と向かい合う職人の姿が、ものづくりの原風景にあるからかもしれません。
日々変わる気温や湿度、素材の状態にあわせ、微妙な火加減が欠かせない直火釜は、醤油の香ばしさを素材にのせ、ふっくら仕上げることができるおいしさの原点です。
国産の原料を使った商品づくりは、我々の命の糧である一次産業を活性化していく鍵でもあります。
東京湾をはじめとした安全で豊かな生産物を作る里海・里山を育む環境活動にも積極的に参画し、
自らが関わった生産者や産地で作られた食材を使って商品をつくり、
食卓に届けるという流れをより大きく力強く育てていけるよう願ってものづくりを続けておられます。