40数年前の学生の頃、髪を2年間伸ばして腰まで届いていた時期がありました。
ブルースやロックの音楽サークルに所属していたので、ほぼ全員が長髪でしたが、その中でも一番の長髪でした。
東京では目立ちませんが、愛知県豊橋市の実家に帰省すると、近所では目立つので、世間体を気にする父親から「10万円やるから切ってくれ」と言われました。(意地でも切りませんでしたが 笑)
母親は一緒に歩くと好奇の目で見られるのが面白いと、父親とは逆に喜んでいました。
大学3年の時に日本CI協会でマクロビオティックの勉強を始めてからも、しばらくは長髪のままでした。
大学卒業後に北海道から沖縄まで歩く「生存への行進」に参加することになり、長髪は邪魔になるので行進が始まる直前にバッサリと切りましたが、その切った髪を待っていた女性達がいたのです。
日本CI協会で一緒に勉強した仲間達でした。
当時のメイン講師だった大森英櫻先生が、何度も黒焼き療法のお話をされ、今でも商品として売られている梅干の黒焼きや昆布の黒焼きのほかに、髪の毛の黒焼きが出血の血止めに効くとのことだったのです。
それも、男性の出血は女性の髪の毛、女性の出血には男性の髪の毛が効くということでした。
CI協会に通っている長髪の男性がほかにいなかったことと、ほぼ穀物菜食を実践していたこと、石鹸シャンプーを使い、整髪料など一切使わなかったことなどが、目を付けられた理由でした。
その頃、オーサワジャパンで「黒焼きの壺」なる商品が売られていたので、たぶんそれを使って黒焼きを作ったのでしょう。
愛知県の窯元に特注した蓋付きの素焼きの壺ですが、これに梅干や昆布、髪の毛などを入れて蓋をし、小麦粉を練って目張りするのです。
空気に触れると灰になってしまう?ので、しっかり目張りしてオーブンで蒸し焼きにすると黒焼きが出来上がります。
そういえば、当時、一度だけ上野近辺にあった黒焼き専門店に行ったことがありますが、マムシやカタツムリ、ヤモリなどの黒焼きがあってビックリしたことを覚えています。
ネットで調べると今でもありました、総元祖「伊藤黒焼き店」!
上記のほか、タニシ、モグラ、アカトンボ、狐の舌、馬歯・・・いろいろあるものです。
これらがまだ製造されて売られているということは、使う方がいるということですね。
「黒焼き療法五百種」という大正時代から昭和初期に書かれた書籍がオーサワジャパンの書棚にありましたが、髪の毛の黒焼きの記載があったかどうか、記憶にありません。(続く)