プレマシャンティ開発チーム横山です。
7月に新しく「国産ソルガム粉」が、仲間に加わりました。
日本で昔から生育されている雑穀「タカキビ」を、粉にひいたものです。
原料のタカキビの産地は、雑穀王国岩手です。
ほんのり赤いタカキビ自体に、若干渋みがありますが、
粉にひくとこれがコクになるから不思議です。
米の育ちにくい東北地方では、昔から雑穀が多用されてきました。
いまでこそ「ソルガム粉」として重宝されるタカキビ粉も、
この地域では昔から団子などの材料として使われてきた
郷土食といっても過言ではありません。
ご紹介に先駆けて、プレマルシェジェラテリア中目黒のスタッフに
ちょっと使ってみて~とお願いしたところ、国産ソルガム粉をつかって、
クッキーを焼いてくれました。
頼んだ相手は、万代さん。
いつもは輸入のオーストラリア産 ホワイトソルガムをつかっていると聞いて、
比較してもらえないかと期待していたところ・・・期待どおり!!の感想がもらえました。
国産ソルガム粉の使用感は、普段つかっているホワイトソルガムとそれほど変わらないそうです。
しかし、香りと食べた時のタカキビの風味が全然違うので香ばしくて味わい深いものになったとのこと。
中目黒店の店長 小室も一緒に試食をしたようですが、
タカキビの香ばしさに驚いていました。
▼万代さんのInstagram
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いかにも今風な呼び方の「ソルガム」は、日本では長くタカキビや高粱(こうりゃん)という呼び名で、親しまれてきた雑穀です。
小麦粉の代用として「ホワイト・ソルガム」がひろくつかわれ始めてから、
日本でも「ソルガム」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。
「ホワイト・ソルガム」があればというお声も頂くようになり、
製菓用に、小麦粉の代用にと、ご紹介を検討し始め気になったのは、
オーストラリアやアメリカからの輸入に頼るしか方法がなさそうだという点でした。
プレマシャンティでは、四方三里、身土不二の意味から、
主食に近い穀物は極力国内で探そうとしています。
小麦にかわる主食の穀物は、日本では米だなあと考えて、
なるべく米粉をつかうようにと考えてはいたものの
米粉では独特の粘りが出てしまいます。
対してホワイトソルガムは粘りがでないから、扱いやすさがあります。
必要なら仕方がないと思いながらも、取扱いに踏み切れずにおりましたが、
ご縁があってようやく、国産ソルガム粉に出会いました。
近年の気象条件の変化なども影響して、雑穀王国岩手でも、
だんだん 農薬を使わず栽培を続ける農家さんが減っています。
今回頂いた原料のタカキビは、農薬や化学肥料を使わず育ててる農家さんから、
東北の問屋さんが買い取ったものを頂いています。
ただ年々、仕入れも難しくなっているとのこと。
買取をしてくれるひとが増えてきたこともあって、栽培方法をより効率的に、
生産量を増やして販売できればと考える方も増え始めているために、
量を集めることだけでなく、希望にそった農家さんから買い取ることも、
年々、難しくなっているのが現実です。
命をつくる食。
私たちが対価を支払い投資することで、育てる方に価値を再確認してもらえたら、
とも考えたりするこの頃です。
ホワイトソルガムは、ソルガムの品種改良種らしいということ。
現代でこそ普通に生活をしている範囲では、『ソルガム』との接点はないけれど、
日本では、稲の生育が難しい地域では「タカキビ」や「もろこし」と呼ばれ、
栽培・食用されていたこと。