「難」があるから「有り難う」なんですね
今回は、自称「無口な絵売り」として京都を中心に活動される『たけさん』こと河村武明さんのアトリエに訪問!!
2001年脳梗塞に倒れながらも感謝のこころを絵と詩で表現し、京都市内でのストリート販売から、今や全国各地で個展や「日本一無口な」講演会を開くなど大活躍中のたけさん。そんな生き方に多くの人々が共鳴し、たくさんの元気と勇気をたけさんからもらっているのです。
たけさんを知ったのは本当に偶然だったのですが、その後も偶然は重なり続け、まさしく「シンクロニシティ」を実感せざるをえません。
今回の取材中も、プレマは蚊取り線香を売ってるんですよと言うと、『もしかして・・・』といわんばかりに突然たけさんが立ち上がり、奥の部屋から「かえる印のかとり線香」を出してきたり、竹繊維でできたTシャツの話をすると、竹布のバスタオルが出てきたり・・・。いずれもたけさんが購入したのではなく、お知り合いからのプレゼントというから本当に驚きです。
たけさんとの会話は、筆談になりますが、とにかく明るくってユーモアいっぱい。とはいっても発病当時は、家族や友人に心配をかけるまいと気丈に振る舞うものの、「もう死んだ方がましだ」という絶望に繰り返し襲われたといいます。
そんなたけさんを救ったのは、なんとビートたけし。詳しくは後述しますが、彼のおかげで絵描きとしてのたけさんが存在しているといっても過言ではないのです。
そしてさらに、たけさんを救ったもうひとりの存在。それは皆様にもお馴染みの小林正観さんでした。
発病前から宇宙と人間のつながりを探求していたたけさんは、小林正観さんの著書も読んではいたものの、実際にその教えを実践するには至っていませんでした。
が、病に倒れた時、すがるものもないままに、病床でただひたすら「ありがとう」の言葉を繰り返しました。
「難」があるから「有り難う」。困難の時こそ「ありがとう」。
もちろん最初は言葉ばかりの「ありがとう」でしたが、実践するうちに、その言葉のパワーに触れ、感じ、本当にこころから感謝の気持ちがあふれてくるようになったといいます。
子どもの頃から、ありがとうのパワーを知ってほしい。だから、小学校や中学校、高校などに無償で講演に行っています」というたけさん。無口なたけさんのメッセージは、絵と詩と、そのこころに乗せられて、大きく大きくどこまでも広がっていくように思いました。
僕は、日本一無口な絵売り
それは、職を転々としながらも、ミュージシャンとしての階段を登り始めていた矢先の発病でした。突然襲われた脳梗塞の後遺症で、聴覚障害に失語症、さらに利き手の右手が麻痺。音楽を聴くこと、ギターを弾くこと、歌を歌うこと・・・自分にとって一番大切だったものが奪われてしまった事実を理解した瞬間、命を救ってくれた友人にさえも、「どうしてあのまま死なせてくれなかったんだ!」と心の中で叫ばずににいられなかったといいます。
ところが発病後2ヶ月ほど経過し、まだ絶望の真っ暗闇にいたたけさんに、突然ある映像が一筋の光として入り込んできたのです。それは、以前観た北野武監督の「HANA-BI」の中のワンシーン。半身不随になった警察官が絵を描いていた風景でした。
映画の中で警察官が描く絵は、実際にビートたけしが原付事故の後に描いたもの。その力強い絵を鮮明に思い出したたけさんは、自分も絵でも描いてみようとスケッチブックを買い、筆を走らせてみました。
すると・・・・信じられない奇跡が起こったのです!言葉はなかなか出てこないというのに、利き手ではない左手でスラスラと絵を描くことができるではありませんか。
その時の感動を、たけさんは忘れることができません。さっきまでなにもできなかった自分なのに、「絵が描ける!!」。嬉しくて嬉しくて、毎日毎日描きました。
そして今、たけさんは日本一無口な絵描きとして、生きているということの素晴らしさ、”有り難さ”を私達に伝えてくれています。
「たけ」の世界ポストカードほか
やっぱり、『ありがとう』は宇宙一いい言葉やね。 by たけ |
これもオススメ!
たけさんも大ファンという「うたし会」アイテム。嬉しい・楽しい・幸せな毎日が一番素敵ですね!
うたし会 友を呼ぶ財布(札入れ)
かえる線香・竹布に続き、取材中にたけさんが見せてくれたのは、弊社中川も以前から愛用しているという小林正観さんプロデュースの「友を呼ぶ財布」。実はこの財布、正観さんが講演の休憩中にトイレで、「ありがとうがたくさん書かれた財布をつくりなさい」という声を聞き、さらにその講演の参加者の中に財布屋さんがいたという驚きの展開からうまれたのだそう。たけさんはお財布に満月浴をさせたら、翌朝お財布の中に全く覚えのない1万円札が入っていたそうですよ(!)。「ありがとう」でいっぱいの財布だから、たくさんの仲間を呼んでくれるはず♪ |
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うたし会絵本シリーズ1 さすらいこうていぺんぎん
「現象は変えられないけれど、見方を変えるだけで『うれしい・たのしい・しあわせ』になれる」という小林正観さんのメッセージが絵本になりました。小さな子供たちのこころにも、そういう考え方が自然な形で入ってくれたらいいなぁ、という願いでいっぱいの一冊。たけさんの思いにも通じるものがありますね。 |