みなさんの趣味はなんですか? 私にはこれといって思い当たるものがなく、答えに困るのが常だったんですけど、気がつきました、私、弁当作りは趣味と呼べるかもしれない!
とはいえ、特に料理が好きというわけではないのです。嫌いでもないのですが、一介の主婦にとって料理は毎日のTO DO。TO DOとなった途端、面倒くさくなってしまうんですよね。
もちろん、弁当をこしらえるにはおかずを作る必要があるわけですが、弁当の醍醐味は、なんといってもおかずを詰める行程。そのためなら、料理をするのも億劫でなくなるから不思議です。
コロナ禍以降、私はほとんど家にいて、夫も家で昼食を取ることが多く、娘の学校行事はのきなみ中止。残念ながらここのところ家族の誰も弁当を必要としていません。ところが今日は、弁当をこしらえる理由があるのです。久しぶりの弁当作りです!
まずは丁寧に米をとぐところから。うすいえんどうをいただいたので、豆ごはんにします。メインのおかずはプレマシャンティの冷凍食品。冷凍と聞いて侮ることなかれ、化学調味料・保存料不使用で、本当に美味しいですから! 定番の卵焼きは、卵を3個使ってボリューミーに仕上げます。ほうれん草はたっぷりのゴマとちりめんじゃこで和えて。無難にミニトマトを添えるのもいいけど、今日はラディッシュを彩りに。あとは作り置きのひじきの煮物でなんとか。
ごはんが炊き上がったら、さあ詰めていきます。まずは豆ごはんを詰めて、仕切りにはフリルレタスを。高野豆腐の揚げ煮は、思いきってどんとごはんにのっけて。はみ出ることを恐れないで! 蓋はなんとか閉まるから! ここで卵焼きのポジションを決めるとなんとなく全体が見えてきます。ぎゅうぎゅうに詰めるのが好きなので、おかずは底までぎっしり。プレマシャンティの「大豆でできた、鮭フライ風」は、切って断面を見せるともう鮭にしか見えない(本当は湯葉です)。れんこんは穴が見えるようにすると抜け感が出ます。仕上げにラディッシュを添えて完成!
私が目指しているのは、豪快さと繊細さが共存した弁当。ダイナミックに盛り付けて目を引きたいけど、細部には丁寧さも必要です。なかなか難しいのですが、このあたりは絵やデザインと似ているかもしれません。更に「ま・ご・わ・や・さ・し・い」が網羅できれば完璧ですが、これもなかなか難しい。
できあがった弁当は、P18に掲載しています。ぜひご覧ください。
グラフィックデザイナー
矢田 香織(やた かおり)
油絵の具やクレヨンで動物の絵を描いています。プレマの仕事は商品パッケージやリーフレットなどのグラフィックデザインがメインですが、イラストを描く仕事も増えてきました。1児の母。