ハリズ・トレジャー CEO ハリ・シン(ハリ・M・ムニョス)氏 1967 年メキシコで生まれる。 17 歳でクンダリーニヨガの講師となり、ヨギ・バジャンに師事。 22 歳で会計学の学位を取得。 27 歳の時にエコランプの会社を設立、 35 歳で前職のハーブティー会社の欧州トップ、2008 年、ハリズ・トレジャー社を設立、現在に至る。 |
オランダの首都アムステルダムを本拠地として、質の高いハーブティーとシリアルを世界に届けるハリズ・トレジャー社。代表取締役のハリ・シン氏は、師であるクンダリーニヨガの第一人者ヨギ・バジャンの教えを忠実に再現したハーブティーとシリアルを作り上げました。それらの製品には、人が自然と調和し、健康を取り戻してほしいという願いが込められています。穏やかに話すハリ代表に、これまでの人生と、製品に込める思いを聞きました。
― ハリズ・トレジャー社のティーやクランチはどんな製品なのでしょうか。
私が長年講師をしている「クンダリーニヨガ」は、短い時間でリフレッシュができるという特長があります。ハリズ・トレジャーの製品も同じ効果が出るように作られています。ショティマーティーは、ヨギの伝統的な調合をもとに、7種類のお茶がそれぞれのチャクラに作用するように作られています。各チャクラは意味を持っています。たとえば、第5チャクラは、のどに対応するチャクラです。のどが痛い、何か詰まっている感じがするという方は、第5チャクラに対応した「Talk to Me-わたしとの対話-」を選ぶとよいでしょう。大事な会議の前に飲むのもいいですね。クリエイティブになりたければ、第2チャクラに対応した「In the Mood-ムードに包まれて-」が適しています。
ハリティーも同じくヨギの伝統的な調合ですが、こちらは複数のチャクラに働きかけます。それぞれのハーブティーに込められた意図がパッケージに書かれていますが、この意図を達成するため、チャクラが作用するよう茶葉やスパイスを配合しています。
ハリクランチは、目的別にスパイスを調合したシリアルです。落ち着きを求めるなら、「Open Up」がいいですよ。頭の中が思考でいっぱいになっているなと感じたら「All Clear」ですっきりさせられます。元気を出したい朝は、「The Rock」。エネルギーが充填されます。子どもの朝食には、「The Rock」がおすすめです。私も子どもによく食べさせていました。
すべての製品のパッケージにタイトルとストーリーが書かれているので、どれを手にするか迷った時には、ぜひ読んでみてください。
ヨギの伝統を届けたい
― なぜ、ヨガの伝統に基づいたお茶やシリアルを販売するようになったのですか。
クンダリーニヨガを世界に広めた指導者ヨギ・バジャンが、ヨギ(ヨガの修行者)の伝統的な製法で作るハーブティーの会社を設立しました。私は17歳のころからバジャン師の指導を受けており、35歳の時、師に呼ばれヨーロッパの事業を統括することになりました。しかし、師が亡くなった時に会社が人手に渡ることになりました。私と社内の仲間はオーガニックやヨガの伝統的な知識を深め、発展させることを決意し、新しくハリズ・トレジャー社を立ち上げました。ハーブティーなどの販売を通じ、バジャン師が伝えようとしていたヨギの伝統を自ら届けたいと思ったのです。
― ハリさんが師と仰ぐバジャン師とのつながりについて教えてください。
本当の意味で私がヨガの世界に入り、バジャン師の教えに触れたのは14歳の時です。母の影響で幼いころからずっとヨガをしてきましたが、あまり積極的ではありませんでした。転機となったのは、失恋です。心の苦しみを抱えて、当時のヨガの師であるグル・デヴに相談したのです。師はアドバイスの代わりに、瞑想を伝授してくれました。グル・デヴの教えどおりに瞑想すると、その絶望的な気持ちが無くなりました。ヨガは、短い時間で気分を変え、リラクックスをもたらすテクニックだということを実感できたのです。それ以後、毎日ヨガを行い、17歳の時には教える側に立ちました。同時に、グル・デヴの師であるヨギ・バジャンの教えを受けるようになり、さらに理解が深まっていきました。そして、バジャン師はすべての教えに「真にすばらしい健康をすべての人へ(Makepeople have a very profound andsensational wellness)」という祈りを込めていることを知りました。師から受け継ぐハーブティーは、すべてこの祈りを込めた製品にしています。
すべてを敬い、つながる
― ハリさんが師と仰ぐヨギ・バジャンの願いは、人々が精神、肉体両方の意味で健康になること。それを食の面でサポートするのがハリズ・トレジャーの製品なのですね。ヨガの教えは、ハリさんの人生にどのような影響を与えていますか。
ヨガをするようになってから、すべてのものとのつながりを意識するようになりました。ヨガは宗教ではありませんが、ひとつの大いなる存在からすべてが創造されたという考え方があります。動物や自然は、私たちと同じ創造の一部という考えが身につきました。地球の一員として、すべてを敬い、自然とつながることが大切だと思います。
私は15歳でベジタリアンとなりました。でも、すべての人にとってベジタリアンが最良の選択ということではありません。何が健康につながるのか、体の声を聞き、体のタイプや機能を理解することが重要だと思っています。
― ヨギとして得たそうした考えは製品作りにも影響していますか。
お茶を飲む時間はリラックスできる、最良の時間です。たとえば、ハリズ・トレジャーのティーバックはコットンと紙でできており、ホチキスが使われていません。金属の影響は微量ですが、なぜ大切な時間に飲むお茶に、少しでも必要ないものを入れなければならないのでしょうか。
また、ヨギの伝統である人の手を使うということも大切にしています。 ハリティーは手作業で高品質の茶葉をドイツで選り分け、モロッコで袋詰めしています。モロッコを選んだのは、コットン縫製の良さもありますが、現地の雇用を促し、フェアトレードを応援する意味もあります。
当社の経営陣はヨギであり、ほとんどが毎朝5時にヨガをしてから出社します。社員にはヨガができる環境を整え、ガイダンスを実行。希望者は仕事の終了後に私のセミナーに参加します。社内環境を整え、さらにヨガの教えを多くの社員に伝えることで、より高品質な製品を皆様に届けられるよう、最善を尽くしています。