砂糖は(1)さとうきび(2)てんさい(3)サトウカエデ(4)オオギヤシ(パームシュガー)(5)スイートソルガムなどからつくられる。この中でさとうきびは全世界的に栽培され、生産量も圧倒的に大きい。さとうきびには中南米の先住民族虐殺・略奪・ドレイ貿易・ドレイ労働等の「甘い砂糖の苦い歴史」がある。一方でフランス大革命やイギリス産業革命の基礎力をつくり、海運業を大発展させた。さとうきびは歴史を変える大きな力がある。化石燃料資源の将来的枯渇、地球温暖化、複雑化する現代病…等、地球環境と現代文明の危機の時代にさとうきびに注目が集まっている。これまでさとうきびの利用は砂糖をつくり、副産物の糖蜜を食品発酵、酒、アルコール、酢に利用し、きびのしぼりカス(バガス)を燃料や肥料に利用してきた。キューバ、中国、九州、沖縄ではさとうきびの統合的多面的多層的利用の研究が進められている。ブラジルは世界最大のエタノール生産輸出国である。キューバは医薬品の開発が進み、重要な輸出品である。中国は80種以上の製品を開発している。九州、沖縄では衣服をはじめ多種類の研究開発が進められている。従来の製糖方法では副産物活用が限られていたが「ケーンセパレーションシステム」導入により、砂糖の品質は向上し、副産物の利用範囲が一挙に拡がる可能性がある。畜産面では飼料と敷き草、病気予防剤、農地では肥料、土壌改良資材に利用され、建材、衣類、紙類、食物繊維を豊富に含む各種健康食品、飲料、菓子類がつくられ腸内環境改善効果、抗酸化活性能、血糖値上昇抑制能、中性脂肪上昇抑制能があることが明らかになっている。抗動脈硬化作用、運動機能強作用も明らかになっている。
川平 俊男
川平 俊男氏 1950年米軍統治下の宮古島で生まれる。家業は農業。自然豊かな前近代的農業、農村で育つ。69年島根大学へ留学。趣味は器械体操といたずらを考えること。70年代から親の家計を助けるため那覇で働く。「オキナワーヤマトユイの会」に参加し援農活動の受け入れ。「琉球弧の住民運動」事務局に参加し奄美琉球各地域島々の地域づくり島興し運動を支援。沖縄農漁村文化協会を結成し農漁業、農漁村の未来像の研究を続ける。宮古島に戻り農業をしながら自然塾を主宰し、農的学習法を編み出し、地域教育に取り組む。一方で農作物の研究および生産を始める。多くの生産者が作っても売れない事情を知り販路拡大の応援。95年ごろ「宮古の農業を考える会」を結成し有機農法の普及拡大と循環型社会づくり運動を始める。有機農法の限界に気付き、無農薬無肥料栽培に進む。10年前から親の介護を続ける。 |
プレマ株式会社の『宮古島プロジェクト』 宮古島の自然農法を推進し、島の健全な地下水と珊瑚礁を守り、お客様に安心と安全を届けます。 |