夏の京都といって思い浮かぶのは、やはり祇園祭です。
七月も近いある夜、四条烏丸界隈を歩いていると、祭りのハイライトといえる山鉾巡行に向けて練習をしているのでしょうか。ビルの一角から「コンチキチン」と祇園囃子の音色が聞こえ、一足早い夏の到来を感じます。
七月一日の吉符入りに始まり、宵山、山鉾巡行、神興祭など一ヶ月に渡っていろいろな祭事が行われる長い祭りであることは知っていましたが、各山鉾で売られている粽(ちまき)やお守りのご利益が違っていたり、山鉾の巡行順をくじで決めたりしてるということを知ったのは、恥ずかしながら大人になってからのことでした。
よく考えてみると、千年以上の古の時を越え、今もなお続く壮大なお祭り、神事なんですよね。
京都に住んでいると祇園祭も毎年のことなので、そういったことをつい忘れがちですが、祭りや山鉾の由来や背景を知ったうえで、出かけてみるとまた違った雰囲気が楽しめそうです。