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もうひとつの穴から覗いたら

視点を変えて心と身体を捉え直すボディワーカーのつぶやき

プレマ株式会社
プロモーションセクション
ボディワーカー

寺嶋 康浩 (てらしま やすひろ)

関西大学工学部卒。ディレクターとして企業の宣伝に携わる傍、
クラニオセイクラルやポラリティセラピーなどの療法を学ぶ。
身体と対話し身体から思考のクセや感情を解放していくあり方をUnfolding Bodywork としてまとめ伝えている。
趣味はダンス。1級電磁波測定士。健康経営アドバイザー。

不自然な毎日のなかで 大自然の一部に戻る

投稿日:

私たちは自由に動いているようで限られた動きしかしていない。
これは不自然なことではないだろうか。

私たちは多くの刺激を受けて生活をしている。都会の生活に疲れて田舎暮らしを選ぶ人がいるのは、受ける刺激を減らすことに価値があるのだろう。沖縄に旅行すると、大自然とともに感動するのが、現地の人の優しさや人懐っこさ、楽で身構えなくてもいいコミュニケーションだ。大自然には都会で窮屈になった心身を緩めリセットする力がある。

身体が感じるままに動くコンシャスダンスのワークショップに参加することがある。十数人で何時間も躍ると、その全員と繋がっているかのような一体感を感じることがある。それはまるで言葉の通じない外国人が話している内容をわかったときのような感覚に近い。もはや言葉は必要なく、ハートでコミュニケーションをしているような感覚だ。普段は人に対して、できていないことばかりに気を取られたり、好きかどうか、許せるかどうか、害があるかどうかを判断している。そして、勝手に人に期待をして落胆したり、人を思うように変えようとしたりする。とても複雑でがんじがらめの関係のなかで生きている。しかし、躍ることでそういったものを全部取り払ったような感覚を体験できるのだ。人との関わりが苦手だった私が、ダンスフロアにいる全員に対して、なんだか大切で愛おしくてハグしたくなっていることに気づくことがある。

もしかすると、人は身体が感じるままに動くことで、大自然の一部に戻ることができるのではないだろうか。大自然の一部に戻ったとき、自他の境界線は必要なくなり、ハートで人と繋がることができるのかもしれない。そう考えると、普段の私は自由に動いているようで限られた動きしかしていない。立ったり座ったり、毎日仕事場と家の同じ場所を行き来したりしている。これはとても不自然なことではないか。筋トレやジョギングなども動きが限られているので、身体を動かせばいいというものではなく、どう動くのかが大切なのだろう。身体が感じるままに動くことは、田舎に引っ越す以上にパワフルで、沖縄に旅行するよりはるかに少ない労力で、大自然の一部に戻る方法だ。

仕事の合間に数分間、軽く躍るようにしている。頭がスッキリして、集中作業で疲れた身体をリセットできる。今年の目標は躍る効果を広め、日本のオヤジをオフィスで躍らせることだ。まずは中川社長に躍ってもらえないだろうか。想像するだけで、なんだか楽しくなる。

※Moving Meditation(動く瞑想)とも呼ばれ、「意識」「気づき」に焦点を置いたダンス。現在世界中でダンス人口が急速に増えているジャンル。5リズムなど。

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- もうひとつの穴から覗いたら - 2020年1月発刊 vol.148

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