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バッチフラワー物語

【Vol.69】第2話「未来からの声」その3

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東京の下町にある「苦手喫茶」に集う常連たちと訳ありのお客たち。彼らが頼るのはマスターの持つある特技。男運がないと相談に来た女性は小さいころから小さい黒い生き物が見えていた…その正体は悪魔…!?

(前回からの続き)
 「ということは、小さいころから悪魔を見ていたってことになりますね?」「そうですね…なにか困ったことが起きると必ず現れて、彼も年を取るみたいで、今ではすっかりおじさんになってしまったのですが、私を守っているみたいなんです。」まるでそれが当たり前のことのように女は語った。「そうか、その悪魔が、あなたを捨てて行った男達に復讐しているのかもしれないな。」
林田が真面目な顔で言うと、「そんなことあるわけないでしょ!」ツルは首を横に振りながらきっぱりと言った。「ばかばかしい話よ。ディズニーの悪魔が勝手に復讐して廻るなんて、ありえないわよ!絶対に!」
 「じゃあ、どう説明すればいいんですかぁ、マスター?」林田は納得できないというふうにマスターに答えを求めた。「ん、それじゃ、そろそろ、はじめようか。」マスターはそれだけ言うと、またするすると、スクリーンと見まがう大きさの液晶テレビが奥
の壁を塞ぐように降りてきた。
 今度の映像はさっきとは少し違う川のようだった。しかし、やはり石造りの古城が川岸に建っていて、おそらくドイツあたりの景色のようだ。みんなで川の流れる映像に目を向けた。川は不思議な存在だ。形があるようで、形がない。絶えず変化し続けながらも川はどこまでも川だった。じっと画像を見ていると、脳の中のどこかのスイッチが確かに切り替わった。

 しばらく時間が経って、マスターが女に声をかけた。「なんと言っておったかね?」「はい、『チ何とかリ』と聞こえたように思いました、それと、もうあまり時間がないと。」「チ何とかリって???」林田が怪訝そうな顔をする。「チコリね」ツルは心の中ですぐにそう思ったが、今は言わないでいた。
 「ところであの声の人はいったい誰だったのでしょうか?」今度は女がマスターに尋ねた。「ああ、見えたんだね。そうか…本当はその人がだれかもうわかっておるのじゃろう。」「いいえ、なんだかよく知っている人のような気がしたけれど…。」「そう、
そう、確かによく知っているはずの人、なぜならその人はあなた自身なのだから、ただし遥か未来のね。未来の自分が、過去の自分にいつもヒントを与えてくれているのじゃよ。」マスターはさらに続けた。
 「そこがよくわからないんですが?未来の自分っていうのは未来からやってくるんですかね?」真面目な顔で林田が尋ねた。「過去も、未来も、現在に集約される、つまり、同時に起こっている。今、自分が変われば、過去の自分も、未来の自分も変化するのじゃよ。」「よくわからないけど、とにかく、未来の自分が過去に自分のためにアドバイスしてくれているわけですね?で、その答えが『チ何とかリ』っていうのがさらに謎ですが…。」
 林田の問いに「うん、うん、その答えは…。」マスターは少しさめた残りのコーヒーを飲み干すと「その答えは、ツルさんが知っている。」そこにいた全員がツルの方を見た。
(続く)

矢吹三千男

矢吹三千男氏生来の虚弱体質で16歳の時に十二指腸潰瘍を患い、ヨガと占いにはまる。二十歳の時には身長が175センチで体重は50キロ。いつも複数の薬を持ち歩く。様々な健康法を実践するもほとんど効果なく、ようやく食養生で体質改善に成功したのは30代も半ばを過ぎていた。その時、生まれて初めて「健康」を実感する。製薬会社勤務などを経て、その後バッチフラワーに出会い、現在(株)プルナマインターナショナル代表。著書『感情のレッスン』文芸社刊

こころと感情を癒す花のメッセージ「バッチフラワーレメディーイギリスで70年以上の伝統がある花の療法です。依存性や習慣性もなく、世界60数カ国で多くの人々に愛され続けています。バッチフラワーレメディーの詳細はこちら>>

- バッチフラワー物語 - 2013年6月発刊 Vol.69

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