質問: 今、念願の妊娠中です。今年の夏には出産予定ですが、何に一番気をつけたらいいでしょうか。あれもこれもと考えて、なんだか疲れてきてしまっています。(Aさま) |
答え: まずはご懐妊おめでとうございます! 弊社にはちょっとした伝説がありまして、「中川と話すと子どもの欲しい人はかなり高い確率で妊娠してしまう」という話ですo(^-^o) 決して私が何かやましいことをしているわけではなくて(笑)、子どもが欲しい男性には奥さんへの接しかた、女性には男性と女性の思考の違いなどをご説明して、どちらにしても夫婦円満になっていただいているだけのことです。とくに、「なかなか子どもができない」と深く悩んでおられる場合には、ちょっとそのことは横に置いて、ディズニーランドや温泉など、どこでもいいので夫婦だけで素敵なところに旅に出て下さいね、とおすすめしています。いつものパターンを変えてみることは、煮詰まった問題を解いてみるためにとても大切なことだと思います。 ちょっと関係のない話から入ってしまったようですが、実はどうしてもお伝えしないといけない大切なことがあります。ご質問には「あれもこれも」「一番」という言葉がありますが、これはちょっとしたAさんの考えかたのパターンを示しているように思うのです。おそらく、Aさんは妊娠や出産に関するたくさんの知識を習得して、一生懸命にそれを実行されたのだと思います。生まれくる赤ちゃんのために最高の状態を、と思う気持ちはとてもよくわかります。ただ、「あれもこれも」やって、結局なにが「一番」大切なのかと考えてみても、Aさんが感じているとおりに「疲れてきって」しまいますよね。 こんなふうに感じてしまうのは、Aさんがとても勉強熱心で、一生懸命だからだと思いますし、決してそれが悪いのではありません。ただ私は、ここでちょっとそのパターンを変えてみられては、とご提案したいのです。たとえば、あれもこれもと膨大な情報の嵐の中をサーフィンするのを減らしてみるとか、引き出した情報に順位をつけるのをやめてみるとか、そういうことです。妊娠、出産、育児のすべてに相反する見解があり、「健康になること」というようなテーマについても同じです。あらゆることに諸説あるのはあたりまえのことで、たとえば、「にがりが体によいとか悪いとか」もそうですし、「昆布を食べるべきか止めるべきか」なども似ています。私からみれば、どちらも体や食生活の状況と食べる程度によって結果は大きく違ってくると思っています。つまり、答えは「そのとき次第」なのです。 よく私が問われる内容でいえば、「中川さんは西洋医学か東洋医学かのどちらをすすめますか」のような感じです。これも、ほんとうは時と場合によるのですが、答えをきくひとの信念次第で、答えそのものも、お答えしたときの反応も異なります。信念とは、ときにやっかいなもので、こだわりという言葉とも似ています。私はどうも、こだわりは少ないほど幸せになれるのではないかと、最近強く考えています。これはノンポリとか風見鶏になれ! という意味ではなくて、自分のこだわりはそんなに大事なのか、ということそのものをもう一度問うてみるのも悪くないのではないですか、というひとつのご提案です。信念やこだわりというものには、必ず過去にその原因となった出来事や背景があります。「何でこう思うんだろう?」ともう一度問い直してみると、意外にその原因は心の奥に閉じ込められたものだったり、いやな体験からの自然な回避パターンだったりします。たとえば怒りとは、そのような過去に起因した信念の体系から来るものであるらしく、腹が立ちそうなときにその信念やこだわりの原因に遡ってみると、怒りが氷解してしまって、同じような状況でも再現しなくなるというのです。 なんだか関係のない話を延々続けているように感じておられるかもしれませんが、おそらく私がダイレクトにお答えしたとしても、やっぱり他の情報との狭間でお悩みになるでしょうし、まったく違うパターンってこんなのかと感じなおしていただきたくて、この話をさせていただきました。 赤ちゃんは天使です。天使をむかえるためには、天使が運んできてくれるものを受け取る準備が必要です。天使は天使ゆえに爛漫であり、Aさんの思い通りとは限りません。だから、たとえそれがどんな赤ちゃんであったとしても、赤ちゃんは天使であることをぜひ楽しんでいただきたいと思います。安産を心からお祈りしています。 |