地蔵盆も終わり、気がつけば早9月。最近は9月になっても残暑が厳しく、鴨川の納涼床も9月30日まで設置されているほどで、秋の気配を感じるのはもう少し先になりそうですが、暦の上ではすっかり秋です。
秋といって思い浮かぶのは「中秋の名月」ですが、京都では大沢の池に龍頭舟を浮かべる大覚寺の観月の夕べが有名でしょうか。ほかにも下鴨神社の名月管弦祭、平野神社の名月祭に、八坂神社の祇園社観月祭など、いろいろな寺社で観月の会が催されます。
お月見は、旧暦の8月15日の夜空に浮かぶ月を鑑賞する行事ですが、古くからこの頃の空気が一年で一番澄んで、月が綺麗に見えるんだとか。
子供の頃は、父の重く大きな双眼鏡を毎晩のようにこっそりと持ち出しては、窓からただひたすら美しく輝く月をいつまでも眺めていたっけ。
昨今の住宅事情を考えると、自宅でお月見は贅沢になってしまいましたが、たまには優雅に観月に出向くのも、季節を感じるよい機会かもしれません。