5月は木々が芽吹きはじめ新緑がキラキラと輝く季節で「希望」を感じる季節の様に思います。
3月11日の震災から2カ月がたちました。少しずつ、普通の生活に戻り始めているそんな感じの毎日です。とはいっても私たちの生活を取り巻く環境の中では、放射線の汚染の問題をはじめ、まだまだ不安となる材料もたくさんあるのも事実です。 私はこのゴールデンウイークを利用して、知人の住む福島県の会津まで足を運んできました。会津地方は福島県の中でも震災の影響も放射線の影響も少なく、想像をしていたよりもとっても穏やかな感じでした。もちろん私が滞在した地区に限りですが・・・・・・。それでも自分の目で確かめて感じることはとても大切なことのように思いました。
私の知人の農家さんは「出来るだけのことはこれからもやり続けます。放射線の検査も、それに対する対策も。99%は大丈夫と思うけれども、放射線に関しては私たちも全く未知の世界で、残りの1%は祈るしかありません。」と話をしてくださいました。安全であってほしいという思いと、もしそうでなかったらという思いが私の中にもいつも表裏一体の状態です。
それでも、今回ご縁を頂いた農家さんは、お米のエネルギーを高くするための土作りや農法にもとても研究熱心な方たちです。「お米は命の源だから。一番エネルギーが高くないと。」という言葉と、日夜学び土と向き合っていらっしゃる姿勢に、私はとても学ぶことができました。放射線という私たちの今までの経験ではどうにもできないことだけれども、人の意識はそれをも超えるものを作り出せると信じたいと私はそう思っています。そして、私にできるのは、命の根源になる食べ物の大切さを感じながらお料理を作ることに向き合うことと思い帰ってきました。
私にとってはお料理を作ることは幸せを体感できること。
お料理を食べることは元気になること。
お料理を作って食べることは自然の恵みと調和をとることができること。
それはまるで、野菜も穀物もそして人もみんな自然界の魔法にかかって、一人ではなくひとつであるということを体感できる素敵なメソッドのように思います。そして、お料理を作ることは難しいことではなく楽しいということを、一人でも多くの人に感じて頂けるために何ができるのかを考えたいと思っています。
2011年は自分の信念を強く持つといい年と教えて頂きました。だから、私はお料理を作る女性が増えることが、きっと平和な未来を作るという信念を持ってお料理を作っていきたいなと思っています。そして日本の女性たちが今まで大切にしてきた世界に誇れる宝物を継承していけるようにしたいなと思っているのです。
そんな私からのご提案は、「我が家のぬか床」を作ることです。自宅で作ることができる発酵食品。野菜についているわずかな乳酸菌が糠につけることで繁殖していきます。糠に漬けたお漬物は生きた酵素やビタミン群がたっぷりでとっても優れた食べ物なのです。
気温が上がって上昇のエネルギーから拡散のエネルギーに変化する5月から6月はぬか床を作るのにとてもいい季節です。私も今年ぬか床を作って、そのぬか床がいつまでも育ってくれるのを今から楽しみにしたいなと思っています。
中 美恵
.。゚+..。゚+.☆ 今月のMie’s Recipe ☆.。゚+..。゚+
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中美恵
中美恵(なか みえ)氏 KII認定 マクロビクッキングスクール校長 東京南青山プライベートサロン Mie’s Room 主宰 1997年に、KII認定マクロビオティックカウンセラー・中広行氏と出会い、料理法や理論を学び始める。 2000年「おいしく、楽しく」をテーマにした「マクロビクッキングスクール」を大阪に開校し、全国に展開。現在は料理に留まらず、マクロビオティックに出会うことで多くの可能性を手に入れた自身の経験を活かし、「年を重ねるごとにキラメキを増す」「今の時代に望まれる素敵な女性」をテーマに、多彩な場面で活躍中。 中美恵公式サイト https://miesrecipe.jimdo.com/ >> 『マクロビ生活』 >> |