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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

オーバーツーリズムに関する一考①  

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人口5.5万人の宮古島には、年間約100万人の観光客が訪れています。住民1人あたりの観光客数で比較すると、宮古島はフランスのパリに匹敵するほどの観光人気を誇るといえます。

観光客の増加に伴い、建築業など一部の産業では、「宮古バブル」ともいわれる活況を呈し、宮古島は大きく様変わりしました。

今号では、オーバーツーリズムが懸念される宮古島の現状について、13年前に宮古島に移住してきた私が、移住者の視点から住宅事情に焦点を当ててご紹介します。
高騰し続ける住宅事情

ホテルなどの宿泊施設や客室数はこの10年で2倍以上に増えました。一時は「建築ラッシュ」といわれる状況で、島外から職人を連れてきて建築工事が進められていました。当時、職人の日当が3万円に達するほどの活況ぶりで、建築需要が供給可能な工事量を上回った売り手市場に加えて、特急工事による追加コストも発生したため、建築コストは高騰しました。

その建築ラッシュが一段落した現在も、資材価格や輸送費の高騰などさまざまな要因も重なり、建築コストは高止まりしています。今では新築物件の坪あたり単価は百数十万円ともいわれています。

さらに、宿泊施設などの建築用地の取得競争が激化し、また一部には投機目的の売買も発生したことで、地価は大きく高騰を続けています。

また、島外からの職人たちが宿泊する賃貸物件が不足したため、プレハブ住宅など新たな賃貸物件が突貫工事で乱立しました。賃貸物件の供給が需要に追いつかない状況となり、需給アンバランスによって賃貸価格も高騰しました。

建築価格・地価・賃貸家賃が高騰し、住宅事情が悪化するなか、沖縄県の平均年収は依然として全国最下位です。住宅事情がネックになって、子どもの成長に合わせた引っ越しがしにくい、Uターンしたい宮古島出身者が戻って来にくい、Iターン希望者が移住しにくい状況になっているのが実情です。(次号へつづく)

建築ラッシュの様子(イメージ図)

 

- オルタナティブファーム宮古 - 2025年3月発刊 vol.210

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