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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

生活を豊かにする食育

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 オルタナティブファーム宮古では、畑から食卓までの過程を五感をフル活用して体感する「美味しく・楽しく・学べる」体験型食育プログラムの提供を続けています。生活の身近にあるバナナや砂糖ですが、実際に畑に足を運び、バナナやサトウキビを目の当たりにして体験してみると、想像していなかったサトウキビジュースの美味しさや、自然の営みの巧妙さに驚かれる方が多くいらっしゃいます。

 バナナやサトウキビを、人類と同じく地球上で進化を遂げてきた生物という視点で見てみると、さまざまな発見があります。そこには(突然変異などの偶発的要素も含めて)おおよそ合理的な理由が存在し、生物の美しさ・逞しさ・賢さを垣間見ることができます。たとえば、動物のように伸縮自在な筋肉を持たないサトウキビは、左右の成長速度を変えることで節の部分でしなやかに屈曲し、常に太陽の方向へと成長を続けます。また植物の種子は細胞内に重力を感じ取る仕組みを備えており、どの向きで土の中に埋められても、正しく地上に向かって発芽します。

 食文化としてのバナナや砂糖の発展の歴史を振り返ると、人類が積み重ねてきた努力の痕跡や、地政学的な影響を受けながら現在の姿に至った理由を理解することもできます。たとえば甜菜糖は、19世紀初頭のヨーロッパの政治的混乱のなかで急遽必要に迫られて発展しました。その過程で選抜・育種による品種改良が進められ、甜菜の糖度はわずか数十年で約4倍にまで高められ、まるで別の植物と思えるほどの進化を遂げました。

 体験参加者からは、「何気なく食べていた黒糖が、これまで以上に美味しく貴重に感じられるようになった」という感想をいただくことも多くあります。実際に現物に触れ、工程を自分の手で体験し理解することで、楽しさや美味しさがより深まるのだと思います。子どもたちには、自然観察のなかから発見・思考・理解・納得していく過程を通して、学ぶ楽しさを感じてもらいたいと願っています。そして、自ら興味関心の幅を広げたり深めたりしながら、主体的な探究学習につながるきっかけになれば嬉しく思います。参加者の年齢や興味に合わせて提供する話題を選び、一期一会の食育プログラムを心がけ、活動の幅を広げていきたいと考えています。


サトウキビが節の部分で屈曲している様子

- オルタナティブファーム宮古 - 2026年4月発刊 vol.223 -, , , ,

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