11月号のお話し……
我が家で導入していたウォーターサーバーのお水を毎月届けてくれる宅配業者さん。ただでさえ重いお水。時間に追われているにも関わらず、その日に限ってマンションのエレベーターが定期検査中で止まっていた。汗だくで届けてくれた宅配業者のお兄さんが笑顔で言った一言。
「ここのエレベーターが止まっているなんて、初めての経験です。ラッキーでした!」 そう言って、颯爽と立ち去ったお兄さん。この出来ごとから、大切な何かを受け取った私は、しばらく茫然と体操座りをして考えたのでした。
言葉の大切さ
エレベーターが止まったことで、この宅配業者さんは、滅多に止まることのないエレベーターが止まったという貴重な瞬間に立ち会えたことがラッキーなのか、いつもより運動できてラッキーなのか、真相は分からないけれど、今回のように、物事をどのように受け取り、どのような言葉を使うかは、自分自身に大きな影響を与えるのだということを、改めて感じました。
そして、この言葉や行動というのは、人にも多大な影響を与えるものだと実感した出来ごとがその後起こったのです。「月のテンポ」のCDに関わってくださったある団体の代表にお願いがあってお電話した時のこと。「片岡慎介の娘の片岡由季です」と言い終わるか終らないかのうちに、「由季ちゃん!? 今どうしてるの? 私に何かできることがあるの!?」と少し興奮したような、でも大きく包みこむような口調で言って下さったのです。
その方とは、直接お話しするのは初めてで、そのような状況でお願いをすることに少し緊張していました。でも、あちらからこのように言ってくださったことで、何を話さなくても私を受け入れてくれていることがよく伝わってきたのです。そこから事情を説明し、その方のお写真と「月のテンポ」に関するコメントを頂きたい旨を説明すると、「もちろん大丈夫! すぐに送るわ。これからも、私たちに出来ることがあったら何でも言ってね。先生には本当にお世話になったの」そう言ってくださいました。
人の想いに寄り添うということ
その後、事務局の方を通じて1通のメールが来ました。そこには、その方のお写真とお手紙が添付されていて、お手紙を読んでみると、これから岩手へ出張に出かけるところだったということが分かり、戻ってきたら改めてゆっくりお話ししましょうと書かれていました。電話では、そんな素振りをまったく見せず、すぐに対応してくださった事に心から感激しました。
そして、その手紙の最後には、こう書かれていました。「よかった。あなたがいてくださって」この言葉に衝撃を受け、嬉しくて涙が出ました。あぁ、私が父の後を継いで良かったって思ってくれている人がいるのだ。色々悩んだり、うまくいかないこともあるけれど、会社をやってきた意味があるのだなと。この“承認”は、これからの私にとって大きな自信と活力になることは間違いありません。
私もこの方のように、人の想いに寄り添える人になろう。そう思いました。
片岡 由季
片岡由季氏 武蔵野短期大学にて国際教養学科および秘書コースに在籍。 その後、玉川大学英米文学科に編入。 前職はNPO法人日本ケアフィットサービス協会にて「サービス介助士」の育成に携わり、全国の企業研修を担当。 2010年4月より父である片岡慎介氏の後を継ぎ有限会社ビュージックの代表取締役となる。 現在は、断食道場やサロンなどで「月のお話会」を行い、「なりたい自分」「輝く自分」になる為の月のテンポ活用法をお伝えしている。 |
『「月のテンポ」テンポ116 CDシリーズ』 人間の体内時計と月の一日は同様であるといわれます。”月のテンポ”は、無限の可能性を持つあなたを思い出させてくれます。 |