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世界は音でできてるの

音と人は密接な関係にあり 生きることにも連動している目覚めの1 ページ

声楽家 ピアニスト
ヴォイストレーナー

松本 愛子 (まつもと あいこ)

桐朋学園大学短期大学部音楽科ピアノ専攻卒業。東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ
専攻卒業。~ 2000 年(財)新国立劇場 劇場合唱団(ソプラノ)所属。オペラのベル
カント唱法を基礎とする、全身活性して感性豊かに本当の声で歌う画期的なオリジナル
発声法を確立。国内外、多種多様な演奏活動をおこなっている。

怪我の功名

投稿日:

人生には幾たびか、トホホな経験ってありますよね。
私も例外にもれず、振り返れば怪我多き人生でした(笑)。
何針も縫う手術や、ギプスで覆われているときも度々。
情けない目にもたくさん遭いました。
そんななかで、歌っていく道筋で大きな転機となった怪我、というのがあります。
私がなぜ教えるのか、なにを教えるのかにも直結するこのお話を、最初のご挨拶代わりにさせていただきたいと思います。

転機となった事故

それは東京藝術大学声楽科(ソプラノ)に在籍していた21歳のころのこと。
学外の声楽の師匠のレッスンを受けるために、大学のある上野の山から自転車で根津駅に向かって、長い坂道をサーッと降りていったそのとき。
ノンストップで左から走ってきた乗用車にバーンと跳ねられたのです。
次の瞬間、身体は宙に浮き、なぜか鮮明なスローモーションの空間を、どうやったら無事に着地できるかを冷静に判断しながら道路に落下しました。
救急車で運ばれたものの、幸い擦り傷程度の外傷と左わき腹打撲ということで自宅に戻されました。
ところが、一晩眠り、翌朝、あれ!?……っと、布団の中で首も頭も一ミリも動かせない自分を感じたのです。
もう目の前が真っ白……。

自立と決意

自分の力で生きていきたいと思っていた私は、「公立大学の授業料なら自分で払えるかもしれない!」と、実家を出て一人暮らしを始めたところでした。
そんな訳で「よし!がんばっていこう」と、やる気満々になっていた矢先の交通事故。
学校の授業料、生活費、レッスン代など、すべて、明日から女一人で自力で賄っていけるだろうか?と心底不安で一杯。
まるでホラー映画さながら、自分の頭を自分の手で持ち上げなければ起き上がれず、やっと立ち上がったら、今度は片手で頭を支えて壁伝いに歩く。
そんな状態に陥ってしまったのです。
でも、人生には意味のないことは決して起こりません。
この事故も間違いなく自分に気づきを与えるために起こった出来事。

「すべてに原因があって結果がある」
敢えて書きませんが、起こるべくして起こった事故である自覚がありました。
これを乗り越え、自分自身の過程を完全なる必然として捉えて、自らが喜びにかえていかねばならないと思ったのです。
それまでも師匠のレッスンを毎週のように受け、正しいベルカントの声の出し方と身体の使い方を教わり、やっと少しだけ本物の使い物になる声が出てきたところだったので、
事故でむち打ちになりバラバラの私の身体はどうにも残念な現実でした。
歌おうとしても、どこにどう力を入れて良いのかわからず。
毎日吐き気はするわ、めまいはするわ……心は悲鳴をあげていたけれど、ど根性で働き、学校に行き、レッスンに行きました。
本当に苦しかったです。
不甲斐ない自分に嫌気がさし、川に飛び込んでしまおうと、寝間着のまま暗い橋の上で何度も佇んだこともありました。
それでも諦められず、海外でも通用する歌い手とはどういうものなのか、その食事、生活、おこないなどすべてを、日々探究。
日本人の世界的ソプラノ歌手の鍼灸の主治医にもお世話になりつつ、歌の師匠たちにも本気で育てていただいて、六年目にようやくさまざまなオーディションも通るようになり、新国立劇場でも、オープン当初からオペラの舞台に立つことができたのでした。

声を失い、そこから立ち直っていった日々は、「身体すべてのバランスが連動してこそ本物の声が出る」という事実を知った道筋でもあります。
そんな経緯から、ヴォイストレーナーとして、声楽家として、楽しみながら自分の本当の声を出す「自己調律」の技術をお伝えするようになりました。
さまざまな道具も紹介しながら、みなさまにもお伝えしていきたいと思います。

- 世界は音でできてるの - 2018年8月発刊 vol.131

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