「お父さん、コーヒーおいしいね！」。
9月初旬、北海道での滞在最終日、お世話になった生徒さんのお宅でのこと。
ご主人が特別な豆で本格的に淹れてくださったコーヒーが体に染み入りました。
北海道にご縁をいただいたのは、3・11の年に主人の転勤で一家で引越してからのこと。
たくさんの方と絆を深め、気がつくと丸7年という月日が流れていました。
今回、震災時に滞在していたことによって、さらにみなさんとの距離も近くなり、温かい交流で結ばれました。
大変ななかでも、いつも灯火がゆれているような関係になれたことが心からうれしい一週間でした（滞在中のことは公式サイトに少しだけ記しています）。

地面があれだけ揺れますと、人の心も足元も、本当に揺れます。
普段しないようなこと、思いもよらないことなど、言動を含めフラフラとしてしまって、事故につながってしまうのを目にすることもありました。
いついかなる時でもグランディングとアースすること。
体の中心がつながり循環していることが大切ですが、これは簡単なことではなくトレーニングが必要です。
なにがあっても動じない精神力と重心、そして自在に動ける感性は、常日頃、磨いていないと発揮しない類いのものなのです。
その感性を、私もレッスンやワークショップのなかで、「歌う」「演奏する」を通じて34年間導かせていただいてきました。
人を育てるプロの方はご存じのこととして、どんな道でも、何百人、何千人のなかでトップを獲得するためのトレーニングというものは、意外に思われるかもしれませんが、災害時にも通用する感性や技術とリンクします。
例えばオペラ舞台の現場では、自分自身は台詞も歌も完璧に覚えていても、相手が突然、台詞を忘れてしまうこともあり、どんな時も臨機応変、劇を中断させることなく全体を見渡し機転を利かせる必要があります。
この能力が危機的状況に対処する咄嗟の判断において、明暗を分ける大切な要素となります。

自分で判断できること

世の中が変動してきたことで、災害防災グッズも必須となりました。
しかし、いざという時に使えるかどうか以前に、溢れる情報のなかで、どれを選び買うべきなのか、自分で判断できることが最も大事なことですね。
そこで今回は、「わかる自分」への自己調律を促すグッズ、第2弾をご紹介します（第1弾は9月号掲載のi-ROLL）。

「まず貼ってみて♪」がテーマのi-coilシールです。
こちらは、古代に棲息していたアンモナイトの性質と形状をヒントにした画期的なシールで、靴のインソールの裏やヒール底面のアーチ部分などに貼って使います。
本当に効果絶大！のお声をたくさん頂戴しています。
レッスン時も、体がボンと鳴り（楽器となり）始め、声が出ることに、まずはみなさん驚かれます。
体を楽器にするまでには、通常時間がかかるものです。
以前はそれをたやすくするために、麻のふんどしを着用してもらい軸を決め、体を楽器にするトレーニングをおこなっていました。
音楽大学受験や、コンクールなど、随分この方法で成功させましたが、i-coilはインソールの裏に貼り付けるだけで中心が定まり、体を楽器にするのもスピードアップする、大変スマートなアイテムです。
グランディングが深くなり、アースして中心も整うと、余分な力も抜け、頭も回転しやすく、よく動けるので災害時にも役立ちます。
判断できる自分に。
自己調律のトレーニンググッズi-coilを、みなさまも、ぜひ一度、お試しください。