表題のフレーズは、成功哲学やスピリチュアルな方面で、よく登場する言葉です。「意識」という概念によって意味することが変わりますが、私自身は「無意識」領域の話だと思っています。でも実際には自我を含めての「意識」を指しているように思います。
顕在意識と無意識があいまいに都合よく使われている印象があります。顕在意識が、自分が意図する、思考するなどの行為者としてのあり方の「もと」ならば、「顕在意識がまずあって、それによる思いが現実を創る」我は行為者なり、ということになります。基本、自分の思いによって事をなしている、ということです。
一方、その「もと」が(顕在意識で自由にコントロールできない)無意識によるものならば、ある意味自動的な反応の後から顕在意識がついてくるという流れになり、我は行為者ではない、ということになります。この場合の「我」は顕在意識によって認識されている「私」です。つまり、自分の思い(自我の働き)によって出来事が創られているのではない、ということになってしまいます。
現実は自分の思い通りになっていない、と認識するならば、その理由のひとつが、ここにあるのかもしれません。私たちは、最初から自分が考えたり、思ったりして、今の現実を「意図して」つくった訳ではないかもしれないのです。ここに「受動意識仮説」という概念があります。
これは科学の仮説で、無意識作用が脳の働きの範囲におそらく限定されているので、スピリチュアルの考え方とは同じとはいえないかもしれませんが、人間の判断機能ということに焦点を当てた場合、この仮説では、「脳の機能により自動的に、機械的動作(反応)として発生している」と考えられています。つまり、純粋な判断というのは、顕在意識が初めから関与しているわけではない、ということ。だから、「これは私が考えたんだ!! 私がこれがいいと思ってやったんだ!!」というのは錯覚に過ぎない、ということがいえます。
ここに、この世は幻想である、という考え方と、この「私」は行為者ではなく、現実という出来事をただ観ている存在である、というタオの考え方につながっていく「であろう」要素が見受けられます。ただ大きく異なるのは、科学を作っている私から離れられないということです。なぜなら私がなくなれば科学も無くなってしまうからです。自我が自我のことを考える限界ともいえます。
とにかくこの仮説では、この世は脳が作り出した映像であり、その映像は主に自動的に展開しており、それを観ている私はその世界の中にどっぷり浸かってしまっているため、あたかも自分で考え創りだしているかのような錯覚に陥っていて、実のところ、真実は映画を観ている観客のような立場である、ということでしょうか。実際には、先の限界に付随して、脳でさえ映されたものであり、実体はないものなのですが、今の科学ではその先にいくのはまだ無理なのでしょう。
以上のことは、もちろん仮説ですから、批判的立場を取る研究者も、考え方もあります。しかしながら、このような新説と、量子力学の描き出す物質の世界の真実とがあいまって、時代はどんどんスピリチュアル的というか、東洋哲学が表現している「この世の実相」に近づいているのではないかと思う次第です。
佐藤 匠
佐藤 匠氏 様々な人生の問題に直面しながらも乗り越えてきた経験から、人・社会に貢献できるスキルを身につけたいと志向。様々な仕事をキャリアとしていくなか、20代から趣味ではじめた武道がきっかけとなり、スピリチュアル的要素に目覚めていく。現在はある意味運命的ともいえる林成敏氏との出会いから、氏の世界観と製品を「今現在に必要とされているものである」と判断し、それらを世に問うていく場としてゼロマザーズをはじめる。信条は「スピリチュアルは特別ではなく現実にいかせるもの」。 ブログ:http://ameblo.jp/quantum-mind/ |
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林 成敏氏 波動研究家。ラジオニクスオペレーター。サウンドアーティスト。ハイパーコンサルタント。 25年間の波動研究の結果、ラジオニクス機器を使った運の改善とその研究に励む傍ら、個人の能力開発や企業向コンサルティング、社員啓発セミナーなど精神的な観点から個人や企業をバックアップ。クライアントのなかには、誰もが知る大企業も多数。あいまいな波動という概念を、周波数という観点から科学的なアプローチでとらえ、生来のたぐいまれな能力を活かし「人を喜ばせ豊かにする」様々な製品を開発。最近は、ダイレクトに“周波数”そのものである「サウンド」開発に力を入れ、多くの方々の「今ここの」幸せに貢献すべく奮闘中。自分自身を「私は単なるフリーター」とうそぶきながら、人に優しく自分に厳しい部分が魅力となり、多くのクライアント、ファンから慕われている。 |