五感と感覚
「感覚」とは、外界からの刺激を感じ取る働きのことで、主なものとして五感があります。
五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、
つまり、目、耳、鼻、口(舌)、肌(皮膚)の5つの感覚を意味します。
その作用、分類、理論は分野によって異なります。
最初に「五感」と分類したのは古代ギリシアのアリストテレスだそうです。
現代人は、思考が進化し、五感が鈍っているといわれています。
感覚を閉じる理由
「感覚を閉じる」という言い方は、生理学などには存在しないかもしれませんが、
ここでは「よく感じるとれている」という意味で「開いている」。
「感じ取れない」「わかりにくい」ことを「閉じている」とします。
感覚を閉じてしまうのはなぜでしょうか。
自分の半径45㎝以内をパーソナルスペースと呼びますが、
この領域に知らない人が入ると不快感があるものです。
そこに否応なしに入り込まれてしまうのが満員電車や人混みです。
ただ街を歩くだけでも、あまりにもたくさんの情報が、目から耳から飛び込んできます。
大型ビジョン広告、音、香水、排水、料理店の匂いなど、
視覚、聴覚、嗅覚は刺激され続けています。
また、味覚も化学調味料などによって刺激を受けています。
五感のほとんどが、慣れにより鈍化すると言われています。
つまり、日常に「刺激」が多すぎるために、
私たちは感覚を閉じてしまっているのかもしれません。
「閉じる」ことによって自分を守っているのです。
感覚を開くには
感覚を閉じていくとどうなるのでしょうか。
考えられるのは、人の心の痛みに鈍感になる、想像力が欠如する、直感が鈍るなど。
つまり「感受性」や「感性」と大きく関係すると考えられます。
鈍感になると、自分の心の痛みにも気づきにくくなり、
ストレスや身体の不調にも鈍くなりがちです。
「気づいていない」ことにすら気づいていないので、身体に不調が現れてから、
やっと、自分が「しんどさ」を抱えていたことに気づくのです。
刺激から身を守ることも大切ですが、大切な人としっかり人間関係を育んだり、
夢を成し遂げるために大きな選択をしたりするには、感じる力も必要です。
心の扉を開きオープンマインドになることも「鍵」となることでしょう。
その一方で、あえてパソコンやスマホを閉じて「情報」や「刺激」を遮断し、
自然豊かな静かな場所で、ひとりになる時間を作るのもいいでしょう。
理想としては、必要や状況に応じて、
感覚を開いたり閉じたりできるようになることかもしれませんね。