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心と体のやしない草

人生は「選択」。何を食べるかによって人は変わるマクロビ業界に30 年以上関わり続ける岸江の話

プレマ株式会社
お客様コンサルティングセクション
マクロビ業界に30 年以上

岸江 治次 (きしえ はるつぐ)

2013 年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。
趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。
無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

病は腸から

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腸は「第二の脳」と言われている。それは、たとえば便秘で腹痛の時に、きれいな草花を見ても綺麗と感じられなかったり、下痢で不調の時に、澄み切った青空を見ても、さわやかさを感じられなかったり、というようなこともあるが、腸の調子が、体全体に影響を与えることが最近の研究で明らかになってきた。いわゆる腸内フローラだ。

新谷弘実というお医者さんは内視鏡による30万人以上の治験経験から、腸内環境の悪い人、いわゆる腸相の悪い人が、病気にかかりやすいことを導き出した。肉、卵、牛乳などの動物性食品を食べすぎている人は、腸相が悪いそうだ。そして、穀物、野菜を多食する人に腸相の悪い人は少ないということが報告されている。全ての病は腸から始まると言っても良いぐらいだ。

腸内環境が良いということは 善玉菌と悪玉菌のバランスが良い

最近は腸内フローラの研究が進み、免疫力との関連が解明されるようになった。腸内細菌は100種、100兆、本来は500兆ともいわれている。近年、出産時、産道を通過せずに帝王切開で生まれたり、ものごころがつく前にドラッグ(風邪薬を含む薬)を使ったりすることにより、絶対数の少ない種の腸内細菌が絶滅してしまい、数も種類も激減しているそうだ。

免疫学的には、腸を大事にすることで病気になりにくい体をつくることができる。腸の運動を活発にする。腸を温める。血行を促進し、免疫細胞が働きやすい環境にし、NK(ナチュラルキラー)細胞を増やす。そして、何よりも善玉菌を増やすことが腸内環境を良くする要になってくる。腸内環境が良いということは、善玉菌と悪玉菌のバランスが良いということである。

マクロビオティックで、重要なのは自分が「食べものの変化したもの」であることを自覚することだ。食べたものは体に入って消化されて血液になり、新しい細胞に生まれ変わり、自分の体を新陳代謝させていく、血液が食べものによって新たにつくられて、細胞がどんどん新しくなる。古い細胞が壊れて出ていき、新しい細胞に生まれ変わるその血液をつくっていくのが、腸であるとされる。いわゆる腸造血説がある。この考え方が重要で、だから、マクロビオティックでは、食べもので自分の体調をコントロールできる大きな根拠となっている。

細胞は日々生まれ変わっているので、表面的に同じように見えても半年後には充分「お変わり」している。ちょうど川を眺めていて、流れている水は瞬時に入れ替わっているのに、「川」としては変化していないように見えるのと同じことだ。これを桜沢は「動的均衡」といい、福岡伸一は「動的平衡」と称した。

腸内環境は食べもので整える

自分の体は食べ物によってつくられていることを理解し、腸内環境を整えることが、自分が新しくなる近道。そして、善玉菌を増やすことである。

ある医者の筋によると腸内フローラを良くするには食物しかないと結論が出ているそうだ。西洋医学でも食べものでしか腸内環境を改善できないとしていることは注目に値する。つまり薬ではどうしようもないということなのだ。そして、発酵食品や乳酸菌ももちろん有効だが、一番有効とされるのが、なんと水溶性の食物繊維だそう。水溶性食物繊維は、切り干し大根、ゴボウ、ほうれんそう、さといも、こんにゃく、サツマイモ等に沢山含まれる、これらを日常的に摂ると善玉菌を増やす効果が期待できる。便秘予防、癌の予防、食べすぎの予防、そしてデトックスには、まず水溶性の食物繊維を多食することを心がければ良い。忘れてはいけない、もうひとつの大事な要素は「腹式呼吸」。下腹部に力を込めることだ。吸う息よりも吐く息を意識して、自分の心を出しきるぐらいに、出す喜びを感じてイキを吐こう。

最後に、食事を変えることで免疫力を上げることを提唱し続けてくださった、免疫学の世界的権威で、昨年末に急逝された故安保徹先生の長年の功績に敬意を表し、感謝して哀悼の意を捧ぐ。

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岸江 治次(きしえ はるつぐ)

2013年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

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- 心と体のやしない草 - 2017年2月発刊 Vol.113 -

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