皆さんは「ありがとう」という言葉の不思議な力をご存じでしょうか? これから非常に興味深いことをお話しします。「ありがとう」という言葉をどのような場面で使いますか? 例えば「なにかを手伝ってもらった」「なにかをもらった」「良いことを教えてもらった」などあるでしょう。これらは自分に良いことがあったことで生まれる「ありがとう」です。しかし、なにも特別なことが起きていない状況で「ありがとう」と言うことは少ないかもしれません。もしそうなら、今すぐ「ありがとう」と言ってみましょう。すると、良いことが起きます。「それは本当か?」と疑問に思われるかもしれませんが、残念ながら起きてしまいます。私もそうでした。
「ありがとう」と言って起こったこと。例えば、不思議とお金が入ってくる、今日は仕事に行きたくないなぁと思っていたらお店が臨時休業、絶対反対されると思っていたら応援されたなど、その恩恵をたくさん受けてきました。なぜ「ありがとう」と言うだけで良いことが起こるのか? 私は「ありがとう」を言うほど、「ありがとう」と思いたくなる事象に意識や精神が向くからだと思っています。脳は先に口にした言葉の不条理を認めず、合理化しようとする傾向があるようです。つまり「ありがとう」と言うと、なぜありがとうと言っているのかを、脳は答えを探し始めるのです。そして、言うほどにその力を増していきます。言えば言うほど信じられないことが起きます。
この間、仕事中に携帯をなくしました。朝出勤して早々になくして探し回りましたが見つかりませんでした。営業中に探し回るわけにもいかないので、昼休憩に再度探しましたが見つかりません。このとき、頭のなかでひたすら「ありがとう」と言いながら探しました。そして、ふとかすかな音が鳴っていることに気づいたのです。携帯はごみ箱に落ちていて、開店前に落としたのか、ランチ分のごみがどっさり詰まった底の方で助けを呼ぶようにアラーム音を出していたのです。こんな時間にアラームを設定していないのに、本当に不思議で、もし音に気づかなければゴミと一緒に回収されるところでした。
人生において感謝することは大事です。心のある感謝は相手に幸福を与えますが、ときには自分のために「ありがとう」と言ってみてはいかがでしょうか。いまこうしてプレマで働かせていただいていることも「ありがとう」のおかげかもしれません。
プレマルシェ・オルタナティブ・ダイナー
佐藤 敬太郎(さとう けいたろう)
大分県出身。25歳。調理専門学校を卒業後、地元の中華料理屋で3年勤務。価値観の変化により2024年プレマに入社。趣味はコーヒー屋巡りとプロ野球観戦。好きな食べ物は中華料理全般。パンチのきいた味と豪快さと時に繊細な調理技術は大好きです。